尖沙咀にそびえるラグジュアリーホテル「ローズウッド香港」に6月9日、新たにイタリアンレストラン「BluHouse」(G/F, Rosewood Hong Kong, No. 18, Salisbury Road, Tsim Sha Tsui, Hong Kong)が誕生した。
グランドフロアに「イタリアの街角の日常」を再現し、ビクトリアハーバーを望む景色を前に、カジュアルなローマ風ピザから本格的なイタリア料理までを提供する。モザイクの床と天井、タイルと大理石を使いながらも柔らかな色調の内装はロンドンの会社が設計した。
同レストランを率いるのはイタリア人シェフ、ジョバンニ・ガレオタ(Giovanni Galeota)さん。食事は、269席の「BluHouse」、78席の「The Dining Room by BluHouse」と趣きの異なる2つのダイニングアプローチで提供する。
ローズウッド香港が位置するビクトリアドックサイドは歴史的な物流拠点だった歴史があり、1910年代には香港を世界で最も交通量の多い港の一つだった。当時は、ホルツ埠頭(ふとう)として知られていたが、それ以前の時代に、海運会社同社の船の煙突が濃青色をしていたこと、ブルーファンネルワーフに由来する。
BluHouseのメニューはカジュアルに楽しめるようにし、グリーンオリーブとエクストラバージンオリーブオイルで仕上げた「タコのサラダ」(190香港ドル)をはじめとする前菜は、ほかにもイタリアン・コールドカット(260香港ドル )やエキストラバージンオリーブオイルと海塩を添えた3種類のナチュラルモッツァレラ(210香港ドル~)など。
ズッキーニの花とスモークプロヴォラチーズを詰めたフリット「Fiori Di Zucca, a stuffed zucchini flower with smoked provola cheese」(95香港ドル)、放し飼いで育てた鶏を6時間塩漬けにし、直火でローストしたシグネチャー料理「Pollo Allo Spiedo」(ハーフ220香港ドル、ホール400香港ドル)、ポテトを添えたアリッチャスタイルのローストポーク「Ariccia style Roasted Pork」(198香港ドル)などがある。
パスタは5種類の手打ち生パスタがあり、カルボナーラ「Rigatoni Alla Carbonara」(198香港ドル)が「お薦め」だという。黄身、豚の頬肉を塩漬けした「グアンチャーレ」と羊乳で作った「ペコリーノチーズ」と黒こしょうを使う。メイン料理は6種類で、ミラノの郷土料理である仔牛の骨付きすね肉を煮込んだ「Braised Veal Ossobuco」(260香港ドル)、トリッパの煮込み「Stewed Tripe」(190香港ドル)などを用意した。
8種類のローマ風ピザはスライス単位で注文でき、看板メニューは、ツナとレッドオニオンをのせた「Tonno」(90香港ドル)や、生ハム、季節のマッシュルーム、キャラメルオニオンを添えた「Guanciale」(98香港ドル)などを用意した。
23日にソフトオープンした「The Dining Room」は、2つの専用プライベートダイニングルームとワインセラーを備える。同レストランのシグネチャーメニューは、ブッラータ 、ピーマン、レーズン、松の実、タスマニア産黒トリュフなどを盛り付けたアンドリア産ブッラータ「Burrata “D’Andria”」、トスカーナ地方の高級牛を使ったTボーンステーキ「La Fiorentina」は30日間ドライエイジングしたものに、トスカーナの伝統的なアンチョビディップ添えたものなどで展開する。1980年代のイタリアのスピリッツを取りそろえ、ネグローニ、アメリカンなど、「当時人気のあった味わいを体験できるようにしている」のも特徴の一つだという。
同レストランではさまざまな寄付を通じて、地域の問題や環境問題にも取り組む。顧客の注文で、再利用タンブラーを1つ提供するごとに40香港ドルを、BluCupを使ってコーヒーを提供する度に5香港ドルを、それぞれ香港の団体に寄付する。
使用済みのコーヒーかすをリサイクルし、生ゴミを廃棄するほか、生ゴミを再生可能エネルギーに変換する香港初の有機資源回収センターで処理する。今年末には人材育成プログラムも始める予定で、「経験が浅くてもやる気のある人材に柔軟な機会を提供する」予定だという。
営業時間は11時30分~22時30分(ダイニングルームは18時~)。