香港政府が9月26日、政府指定ホテルでの隔離を免除することを中心とした新しい防疫対策を始めた。それを受けて香港鉄路(MTR)、各バス会社は香港市街と香港国際空港(HKIA)を結ぶ便の増便を発表した。機快快線(Airport Express Line)は15分に1本、HKIAと北角碼頭(North Point Ferry Pier)を結ぶ城巴機場快線(Cityflyer)のうちA11など4路線は全日の運行に戻る。
香港は29日現在、検査による陽性反応を示した人は176万1381人、最終確定した累計感染者は41万4176人、死亡者は1万153人となっている。新規感染者は4269人、うち230人は海外からの輸入症例だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が686万8097人(94.1%)、2回目を終えた人は669万4140人(91.9%)、3回目も終えた人は540万3776人(78.1%)、4回目が44万8762人となっている。
香港への渡航は政府指定ホテルでの強制隔離は香港を訪れようとするビジネスマン、観光客に大きな障害となっていたほか、香港市民も海外旅行に出ても戻ってきてから隔離することになるため、香港外に出ることに対しては二の足を踏んでいた。事実、隔離は最長で21日間だったが、8月8日から3日間に短縮されてもHKIAの利用者は大幅な伸びを見せていなかった。しかし、9月26日から隔離がなくなることで、HKIAの利用客が確実に増えることが見込まれている。
エアポートエクスプレスは大幅な間引き運転をしていたが、今後は15分に1本の運行となる。10月からは切符、八達通(Octopus)に加えQRコードを使ったチケットも販売。東鉄線(East Rail Line)で運用を始めている、各車両の混雑状況を知らせるディスプレー表示。同サービスの供用も始める。座席は新しいシートカバーに張り替えたほか、座席との間の通路も青色を基調としたカーペットに変わる。
一方、HKIAと香港各地を結ぶバスの運行会社の一つとして城巴(Citybus)が運行している城巴機場快線がある。空港と北角碼頭を結ぶ「A11」、紅●駅(Hung Hom Station)をつなぐ「A21」、藍田駅(Lam Tin Station)との「A22」、将軍澳(Tsueng Kwan O)までの「A29」の4路線については全日運行を再開する。A11、A21、A22は繁忙時間は30分に1本、A29は20分に1本の頻度で、繁忙時間以外は4路線とも1時間に1本となる。鴨●洲(Ap Lai Chau)との「A10」、小西湾(Siu Sai Wan)との「A12」 、油塘(Yau Tong)との「A26」、将軍澳駅との「A29P」については時間限定で運行することになった。
一方、黄竹坑(Wong Chuk Hang)との「A17」、A21と同じで目的地は紅?だがルートが異なる「A20」、慈雲山(Tsz Wan Shan)との「A23」については運行停止を継続する。
城巴機場快線は新型コロナ期間中、乗客数が94%以上落ち込み、全244両あるバスのうち130両はバスターミナルに停車状態だった。それだけに城巴としても、運行再開により車両の稼働率を高めていきたい考えだ。
●=石へんに勘、●=月へんに利。