香港はクリスマスシーズンに入り、香港内各地にある大型ショッピングモールを中心にさまざまなクリスマス・イルミネーションなどが登場している。数あるイルミネーションの中で最も有名な尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の海港城(Harbour City)では「旋轉獨角獸樂園(Unicorn Merry-Go-Round Paradise)」と名付け、ユニコーンとメリーゴーラウンドを合わせた飾りつけに多くの人が足を止めている。
新型コロナウイルスが発生して以来、香港では大型イベントは事実上なくなり、クリスマス・イルミネーションはかなり控えめかイベントそのものを実施しないところも多かった。しかし、現在は自然免疫保有者とワクチンの接種率も高く、ハイブリッド免疫を持っている人も少なくない香港では、感染力が高いものの重症化リスクが低いオミクロン株が主流ということもあり、ウィズコロナにシフトした。今回のクリスマス・イルミネーション復活も、そうした動きの一環だ。
海港城は、モール出入り口からスターフェリー乗り場近くまでのエリア全体でイルミネーションを再開した。今年はユニコーンとメリーゴーラウンドをテーマとし、6つのメリーゴーラウンドを設置。多くのクリスマスツリーが飾り付けられている。モール出入り口には高さ10メートルの巨大クリスマスツリーを設置し、来訪者を出迎える。
湾仔(Wanchai)の利東街(Lee Tung Avenue)では「LTA CHRISTMAS DISCO: Glitz n' Glam Party」と題して1970年、80年代にディスコをイメージした飾り付けを施した。2000枚の鏡で作られた全長7メートルのミラーボールを中庭広場につるし、光を乱反射させながら周りをライトアップ。当時はやった音楽も流している。クリスマス当日はダンスパフォーマンスやライブDJ エンターテインメントなども展開する予定だ。
中環(Central)の置地広場(The Landmark)では、地上階のアトリウムにある噴水部分を使って大型のクリスマス・イルミネーションを行っているが、今年は「MRS CLAUS BAKERY AT LANDMARK」として女性のサンタクロースとベーカリーをテーマとした。タブレットなどを使ってAR体験ができるほか、シーソー、トランポリンなども設置し、子どもが楽しめるようにしている。併せて、クリスマスらしくジンジャーブレッドをモール内で販売する。
恒例となっている尖沙咀東(Tsim Sha Tsui East)のビル群の外壁を使ったイルミネーションは今年、4000平方フィートの大型ディスプレーと8万2000個のLEDのライトを使ってディズニーアニメを流す。ディズニーをテーマにしたものでは、?湾(Tsuen Wan)にある?新天地(Citywalk)のインスタレーションで、「アナ雪」をイメージしたクリスマス・ビレッジを作る。
ほかに、銅鑼湾(Causeway Bay)の時代広場(Times Square)、九龍塘(Kowloon Tong)の又一城(Festival Walk)、屯門(Tuen Mun)の屯門市広場(Tmtplaza)などといった各ショッピングモールでもインスタレーションやイルミネーションを行う。
モール以外では、芸術のエリアである西九龍文化区(West Kowloon Cultural District)ではクリスマスをテーマにしたロッジが立ち並ぶ「クリスマス・ワンダーランド」を作り、高さ20メートルの巨大なクリスマスツリーを設置した。香港島の夜景とツリーが音楽と特別な照明効果でより華やかに演出され、新しいインスタスポットとして大勢の来場を見込む。