セントラルのヒルサイドエスカレーター沿いにあるギャラリー「Art Supermarket」(G/F,1 Prince's Terrace Mid Levels)に現在、絵の具代わりにワインのみで描くヨーロッパのアーティスト、エリザベッタ・ロガイさんの作品が展示されている。
ワインという商材に女性的なイメージを見立て、赤ワインを中心にワインを絵の具として使い、焼いたブドウの木を筆にして描いていく技法は世界中でロガイさんだけが成功しているという。
イタリア・フィレンツェのアーティスト、エリザベッタさんの絵は昨年11月、香港ディベロッパーサイノグループのライフスタイルショーで初めてアジアに紹介され、観衆の前でパフォーマンスを披露した。時にはワインボトルを遠くに投げるようにしてキャンバスを赤で染めていく様子は圧巻だ。風景や植物よりも人間、特に女性をモチーフにした作品が多く、自らが生み出した技法を「Eno Arte」と名付ける。ワインそのものの赤、年代を超えたときの茶色や琥珀色をうまく使い分けながらも、絵が劣化しないように特殊な自然の成分を加えるなど工夫を施しているという。
「ワインを飲みながら描くの?」という質問に、担当者のエリサさんは「一番聞かれる質問。描いているときはもちろん飲まない。終わってからゆっくり」と笑顔で答える。
香港のワインの取引量は2008年の酒税撤廃以降、2年連続で世界1位を記録しているが、ワイン輸入拡大に併せて、香港に端を発しアジアで広く展開していく予定。
営業時間は13時~20時。日曜・月曜定休。11月までを予定。