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香港文化博物館で常設展「香港ポップ60+」 香港エンタメ史を俯瞰

香港のエンタメの歴史を紹介する展示会

香港のエンタメの歴史を紹介する展示会

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 香港のエンターテインメントの歴史を紹介する「●潮香港60+(Hong Kong Pop 60+)」が現在、沙田(Shatin)にある「文化博物館(Heritage Museum)」(1Man Lam Road, Sha Tin, New Territories, Hong Kong, TEL 2180 8188)で開催されている。

貴重な各種アイテムも展示

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 香港の映画は、世界に通用する俳優や作品を生み出すなど一大産業にまで発展した。日本のドラマ、音楽、ゲームなどから日本に関心を持つ香港人が多いが、その逆で、香港のエンタメをきっかけに香港を好きになった「香港迷」も少なくない。

 「●潮香港60+」は、第2次世界大戦後から2000年代までの映画、音楽、テレビ、玩具、漫画などの香港のサブカルチャーの歴史が体系的に分かるように企画した。レコードジャケット、ポスター、舞台衣装、懐かしのおもちゃなど約1000点に上る貴重な品を展示。一点一点の事象に対して、背景を詳しく理解できるよう構成している。

 例えば、香港の音楽の源流は広東オペラの曲が流行にあることや、1950年代になると北京語の曲が音楽界で大きなムーブメントを起こしていたことも分かる。羅文(ロマン・タム)、張国栄(レスリー・チャン)などが香港の音楽に与えたインパクトなども説明するほか、日本と同じようにビートルズも香港の音楽に多大な影響を与えたことなども紹介する。

 映画は、女優・蕭芳芳(ジョセフィーン・シャオ)について、作品だけではなくファッションアイコンでもあったことや、米アカデミー賞で4部門を受賞した『グリーンデスティニー』についてなど、香港映画を語る上で欠かせない出来事にも焦点を当てる。

 ほかにも、サザンオールスターズの「真夏の果実」は、香港では張学友(ジャッキー・チョン)さんが「毎天愛?多一些」のタイトルでカバーし、香港でも大ヒットした。日本語の歌詞を広東語に置き替える場合、言葉の声調と音を合わせるために香港の作詞家は、それぞれに工夫を施す。そうした様子を、同曲の広東語を担当した林振強(Richard Lam)の作詞ノートを展示して来館者に興味を持たせる。

 同館では現在、李小龍(ブルース・リー)と張国栄(レスリー・チャン)をそれぞれ取り上げた企画展も同時に開催しており、併せて観覧することもできる。

 開館時間は10時~18時(土曜・日曜・祝日~19時)。火曜休館。入館無料。

 ●=目へんに焦。

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