香港国際空港(HKIA)に4月27日、最先端技術を使って無人で展開するコンビニエンスストア「travelwell」が登場した。
場所はスカイブリッジの入り口、24番搭乗口の近くに80平方メートルの空間を確保し、「グラブ&ゴー体験」を軸にシームレスなショッピングを提供する。24時間営業の同ショップはガラス張りで店内が見えるようにし、シルバーのフレームに青を使い、近未来的なデザインを取り入れた。
IoTセンシング技術を使い、利用客のパターンを追跡し、「空港でのショッピングのあり方を再定義する」という。フライト前の必需品や直前の買い物をワンストップで提供することを目指す。
商品は飲料類をはじめ、菓子類、インスタントラーメンなどの食品、充電器やコードなどの旅行必需品、文具、化粧品、土産などを幅広くそろえる。飲料は缶、パック、ペットボトルなどさまざまな形態を用意し、空港ゲート内の他の店舗と比べて選択肢が多い。
利用客はレジに並ぶ必要がない。仕組みは、入り口でクレジットカードをタップし、店内に入る。IoTセンシング技術により、利用客の動きや買い物のパターンを検知し、選択した商品を自動的に感知。そのまま店を出るとクレジットカードに請求される仕組み。レシートが必要な場合は、出口ゲートで印刷することも可能。ただし、店内で商品を誰かに渡したりしないようにしたり、必要ないと思うものは元の位置に戻すなどの注意も必要となる。
店の外側には電子レンジなども用意して、利用客が購入後に自分で温めたりすることもできるようにした。決済などは無人で完結できるものの、現場での質問やトラブル対応などのため、サービススタッフが常駐する。
香港空港管理局の小売り・広告部門責任者であるアルビ・ツァン(Alby Tsang)さんは「香港国際空港の自律型店舗は、スマートエアポートとして常に最新のイノベーションとテクノロジーを活用し、旅客体験を向上させることに取り組んた一つの形」と話す。
ラガルデール・トラベル・リテールのアジア最高執行責任者兼グループ最高戦略・開発責任者セヴリーヌ・ランティエ(Severine Lanthier)さんは「このテクノロジー主導の革新的な新店舗を開拓するために、香港空港管理局やビジネスパートナーの支援を得られたことがありがたい」と感謝を述べ、「このプロジェクトは、私たちが進めている事業の革新的なロードマップの重要なマイルストーンとなる」と意気込む。
営業時間は10時~19時。