香港政府は5月25日、2024年の公休日を発表した。昨年まではコロナ禍による厳しい措置で、多くの市民が香港から出ることができなかった。コロナ禍前は政府発表後すぐに、多くの市民がSNS上で情報を拡散し合う注目の「香港公休日」だったが、コロナ前のようには盛り上がっていないものの、海外渡航が普通に可能となった中で、多くの市民が注目する。
2019年までの香港で祝日の発表は、「何日有給消化をすれば、連続何連休を取得できるか」についての関心に注目が集まった。これは香港市民が常に休暇には海外旅行をしようという意欲が高いことが理由にある。もともと香港人にとって日本が渡航先として最も人気が高いが、コロナ直後は遠距離よりは、「とりあえず近場のアジア」と近距離への渡航を選択する人は多く、コロナ以前を記録している施設もあるという。
旧正月、クリスマス、釈迦(しゃか)誕生の日やイースターが公休日になるなど国際都市ならでは特色があり、2024年の日曜以外の追加公休日は昨年同様、全17日を予定している。香港では日曜が公休日と指定されおり、多くの企業で土曜・日曜の週休2日制や土曜午後休を採用している。土曜に当たる祝日には例年通り振り替え休日は設定していない。「旧正月2日目が日曜に当たるため、旧正月4日目を振替休日とする」と政府報道官は話す。
2024年は旧正月、イースターに長めの休暇を取ることができる可能性がある。旧正月は2月10日の農暦年初一で始まり13日までで、土曜が休みの場合、週末と合わせて9連休を取得できる。
旧正月以外で長期連休が想定されるのは、5月4日の清明節付近で、清明節前後に3日の有給を取得すると10連休になる。クリスマスも、12月23日・24日と29日の3日間の有給を取得し、土曜が休みであれば9連休を取得できる可能性がある。3連休は土曜も休みの場合、年始の1月1日元日まで、6月の端午節、7月の香港特別行政区成立記念日と3回予定されている。3日以上の連休は計5回となる。
桜の見頃は全国的に開花が早かった今年、2023年は香港のイースター休暇に青森など北東北での時期にぶつかり、3年ぶりに「桜を見たい」という希望がかなられた。2024年はイースターが3月末になることから、関東甲信越、北陸などで満開の桜を見られる可能性もある。
公休日は以下の通り。毎週日曜を基本とし、1月1日(正月元日)、2月10日(旧正月元日=農暦年初一)、2月12日(旧正月3日=農暦年初三)、同13日(旧正月4日=農暦年初四)、、3月29日(キリスト受難日=耶●受難節)、同30日(キリスト受難日翌日=耶●受難節翌日)、4月1日(キリスト復活節)、4月4日(清明節)、5月1日(メーデー=勞動節)、同15日(仏誕節)、6月10日(端午節)、7月1日(特区成立記念日=香港特別行政區成立紀念日)、9月18日(中秋節翌日)、10月1日(国慶節=國慶日)、同11日(重陽節)、12月25日(クリスマス=聖誕節)、同26日(クリスマス翌日ボクシングデー=聖誕節翌日)。
●は魚へんに禾。