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香港に「マツモトキヨシ」1号店 1割を香港初上陸の商品で構成

約8,000点の商品を並べた1号店店内の様子

約8,000点の商品を並べた1号店店内の様子

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 香港の觀塘にあるショッピングモール「apm」(UC-17&19, apm Millennium City 5,Kwun Tong, Hong kong)に5月11日、松本清(マツモトキヨシ)1号店がオープンした。店舗面積は360平方メートルで、約8,000点の商品をそろえる。

薬剤師も店内に常駐する

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 当初は今年1月末のオープンを予定していたが、香港でのオミクロン株拡大で延期し、今回のオープンとなった。この延期で、「逆に教育に時間を割くことができた」という。ロールプレーイングを入れた練習に加え、日本とオンラインでつないでレクチャーを行ったほか、日本で外国人が感じる「おもてなし」の接客を香港でも感じてもらえるようにすることを目標にチーム作りをしてきたという。

 同社は、2015年のタイ進出を皮切りに、これまで台湾、ベトナムと海外進出を果たし、香港が4番目となる。香港市場の位置付けについて、香港台湾松本清香港の片岡知幸さんは「アジアを中心としたグローバル展開においてハブの役割を果たすエリアにしていきたい」と意気込む。

 コロナ前のインバウンドが最高潮に達成していた頃、香港からの年間訪日客数は229万人を記録していたが、マツモトキヨシにおいてもパスポートベースのインバウンド消費者の売り上げ額の6%を香港人が占めていたほどで、これまでも香港を重要な市場として捉えてきた。「トレンドの移り変わりが早く、単なる美だけでなく内側からきちんと整えたいという美の意識が高い香港は、弊社の目指すところに近いターゲットがいる」と香港市場を分析する。香港人観光客の多くがサプリメントやプロテインを購入しているというデータがあるため、香港でもラインアップを充実させた。

 同店では取扱品目を、医薬品と健康食品、化粧品、日用品、食品のカテゴリーの4部門に分類して展開する。日本同様にプライベートブランドも多く仕入れ、香港初上陸の商品が約10%近くを占める。商品は日本と同じように整然と並べ、POPには日本語のままのものを採用するなど、日本らしい売り場づくりを心がける。昨年11月に販売を始めたコーセーとマツキヨココカラ&カンパニーの共同開発による敏感肌向けスキンケアシリーズ「レシピオ(RECiPEO)」は、コロナ禍でのマスクの着用などで発生する肌トラブルに悩む消費者が増え、敏感肌ケアへのニーズもより一層高まる背景から生まれたという商品。コロナ禍で日本に渡航できない香港人にとっても初めて目にする商品も登場する。ほかに、プライベートブランドとして展開するオーガニックコスメブランド「ARGELAN(アルジェラン)」にも力を入れる。

 香港人観光客が訪日の際に購入することが多かった「頭痛薬」「風邪薬」などは香港の輸入規制により販売できないが、同社は薬剤師を置く薬局を店内に置く機能を持たせることで、「医薬品に関するハードルは非常に高いが輸出入に向けても果敢にチャレンジしていきたい」と話す。

 同社ではすでに、沙田のニュータウンプラザや屯門の屯門プラザなどへの出店準備段階に入っており、初年度は5店舗ほどの開業を計画する。今後5年で30店舗程度、その後最終的に100店舗弱まで店舗を増やすことを目指す。

 営業時間は10時~22時。

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