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香港政府、2024年下半期開催イベントを発表 小売り・観光に危機感

舞台芸術業界に特化した大規模なアートエキスポ「香港演芸博覧(HKPAX)」はハイライトのひとつ

舞台芸術業界に特化した大規模なアートエキスポ「香港演芸博覧(HKPAX)」はハイライトのひとつ

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 文化體育及旅遊局(CSTB)、香港政府観光局(HKTB)と黄偉綸(Michael Wong)財政副長官が5月21日、2024年下半期に開催される香港のイベントのラインアップを発表した。

香港政府の記者会見の様子

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 ハイライトは、10月に3万人の動員を見込む「香港演芸博覧(HKPAX)」、カンフーとダンスをかけ合わせた「武林盛舞年華(Chinese Kungfu x Dance Carnival)」、U20のラクロス女子世界選手権などの開催。このほか、金融、会議など幅広いイベントが、下半期だけで106件、計画されている。

 HKPAXは1回目の開催となり、舞台芸術業界に特化した大規模なアートエキスポへの成長を狙う。世界中から提案を受け、アーティストを招き、香港内の主要な会場で公演する機会を提供する。10月14日~18日に開催する。舞台芸術プログラムの取引市場を拡大し、地域内外の芸術関係者に新たな機会を提供するのが狙い。

 香港は2019年以降、大規模なデモとコロナ禍などの影響で大きな経済的ダメージを受けたほか、アフターコロナになっても、香港人は物価の安い深●に行って、買い物やレストランで食事をしている。一方、中国本土からの観光客は戻りつつあるが、日本、欧米などの海外からの観光客の戻りきっていない。つまり、内需を喚起する要素が見当たらないため、経済が厳しい状況に置かれている。香港政府としてはイベントを通じて、香港経済をテコ入れしたい考えだ。

 政府はこれらのイベントを通じて、通年で170万人が来港し、72億香港ドルを消費すると予想。経済効果は43億香港ドルと試算している。

 今年前半は108のイベントを開催したが、後半も上期並みのイベントを企画している。具体的には「文化・芸術・クリエーティブ」が25、「スポーツ」が15、「会議・展覧」が42、「金融・経済、イノベーション、技術」が13、「フェスティバル、祝い事」が11で、合計106となる。

 「文化・芸術・クリエーティブ」では、7月7日~14日に開催予定の前述のカンフーとダンスを組み合わせたイベント「HKPAX」のほか、今年上半期に行われたファッションのデザインウイークに続き、デザイン関係のイベントを計画している。

 「スポーツ」ではU20のラクロス女子世界選手権、ベースボール5のワールドカップ、ランタオ島のトレイルコースを走る国際大会TransLantau by UTMBなどが開催される。

 「会議・展覧」では、夏の風物詩ともいえるブックフェア、漫画とゲームの祭典「ACGHK」のほか、物流関係の博覧会、「超級樞紐博覧会(Super Terminal Expo)」を新設し、物流のハブとしての香港の役割を企業関係者に改めてアピールする。「金融・経済・イノベーション、技術」は「創科旗艦活動 - SmartCon2024(Flagship Innovation and Technology event ? SmartCon2024)」を企画。名前の通り、スマート技術についてのイベントを行い、IT分野におけるビジネス関係者が一堂に集まるようなイベントに成長させたい考えだ。

 「フェスティバル、祝い事」は、大坑(Tai Hang)の舞火龍(Fire Dragon Dance)、美酒佳?巡禮(Wine & Dine Festival)、繽紛冬日巡禮(WinterFest)など、例年通り香港でなじみのある人気イベントが行われる。

 ●=土へんに川

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