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香港にウィスキー「ザ・マッカラン」の旗艦店 世界初、バー併設のコンセプトショップ

店内では小売りとバーを併設

店内では小売りとバーを併設

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 スコットランドのウイスキーブランド「ザ・マッカラン(MACALLAN)」の世界初の旗艦店「ザ・マッカラン・ハウス」(No.1 Stanley Street Central, Hong Kong)が6月3日、香港の中環にオープンした。

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 香港のバーやカフェが立ち並ぶ蘭桂坊 (ランカイフォン)につながる徳己立街と士丹利街の角のビル3階に、入り口、リテールショップ、プライベートイベントスペースを設けた。建築家ジェイミー・フォバートさんが設計した6000平方フィートのフロアは、没入体験型を意識して商品を展示する。

 ザ・マッカランは1824年、創業者アレクサンダー・リード(Alexander Reid)がスコットランド北東部のスペイサイドにある小さな蒸留器で最初のウイスキーを蒸留したのが始まり。それから200年、シングルモルト・スコッチウイスキーを提供し続けてきた。今年が200周年の記念の年となる。スコットランドの同社蒸留所でどのように「最高峰のシングルモルトウイスキー」が造られているのかを知ることができる店として、ウイスキーを好む人も多い香港に初の店舗をオープンした。香港を皮切りに今後、世界各地に同様の店舗を展開していく。

 同ブランドは、自社で原木の選定から製だるまで管理して作るシェリーだるを使い、「それぞれのウイスキーは自然の色味や際立った個性を持たせている」という。店内スタッフは「18年など、熟成年数で判断するのではなく、色味や質などを自分の目で見て判断してもらいたい」と話す。

 店内では、スコットランドのマッカラン蒸留所に続く最大のウイスキーコレクションの中から定番商品や限定品、ライフスタイル商品などを展示販売する。

 定番は香港で一番人気だという「SHERRY OAK 18 YEARS OLD, 2023 RELEASE」(3,388香港ドル)や女性に人気があるという「DOUBLE CASK 12 YEARS OLD」(688香港ドル)。香港や中国本土向けの限定ウイスキーとして販売する「THE MACALLAN LITHA」(1,600香港ドル)は昨年8月に初めて登場したもので、「スペイン産のオークだるを使うことで複雑な風味が生まれ、独特の個性を発揮している」という。

 「A NIGHT ON EARTH-THE JOURNEY」(968香港ドル)は、ファーストフィルのバーボンだると、アメリカ産とヨーロッパ産オークのシェリーだるを組み合わせたものを使い、「バニラやバタースコッチにトロピカルなフルーツ、そしてナッツのような香ばしさもある複雑な味が持ち味」だという。上海で活躍するアーティストNini Sum(ニニ・サム)さんが手がけたパッケージも特徴で、「香港をイメージしたパッケージではない」が、赤色の箱を開けるとビル群がデザインされた青の箱が現れ、さらにパッケージを明けるとウイスキーが登場するという仕掛けで、「旧正月の時期に販売数が伸びる」という。

 サステナビリティーの観点から登場した「HARMONY COLLECTION AMBER MEADOW」(1,580香港ドル)は、新技術や天然素材を用いシングルモルトをパッケージ化するシリーズで、ボトルにも再生した素材を使う。「インテンスアラビカ」「アンバーメドウ」など「コーヒーやかんきつの香りを放つ」という。

 ほかにも、ショーケースの中には希少なコレクションを並べる。店内で最古のウイスキー「THE REACH」は、1940年に蒸留された81年熟成のウイスキーで、シェリーで味付けされたシングルオークカスクで造られており、ブロンズの3本の手がデキャンタ型のボトルを支えている。

 展示販売スペース横には、バーエリア「The Trellis」も併設。ウイスキーの1ショット程度のドラム単位(30ミリリットル)で提供するほか、「DOUBLE CASK 12 YEARS OLD」を使ったカクテル(168香港ドル)も提供。年代別やシリーズ別に3種を1ドラムずつ提供するメニュー(300香港ドル~4,980香港ドル)も用意した。

 3階は招待客のみがアクセスできる空間で一般には開放しないが、今後もファインダイニング体験、アーティストやデザイナー、ラグジュアリーパートナー、一流ブランドとのコラボレーションなど、さまざまなプログラムを計画しているという。

 営業時間は11時30分~20時。日曜定休。

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