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香港エクスプレス、香港-広島便を再就航 11月から4年8カ月ぶり

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 キャセイパシフィック航空傘下の格安航空会社(LCC)の香港エクスプレスは8月29日、香港国際空港と広島空港を結ぶ直行便を11月1日から定期就航することを発表した。同路線はコロナ禍の影響で2020年3月から運休していたが、4年8カ月ぶりの再開となる。

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 現在香港エクスプレスの日本へのフライトは、成田、羽田、名古屋、関空、福岡、高松、那覇の7都市に就航している。同社はかねて地方空港への路線開拓を熱心に行ってきた経緯があるが、香港と日本を結ぶ路線のうち、現在週5往復する高松便に続き、今回新たに運航を再開する広島便も、香港エクスプレスのみが就航する路線となる。

 コロナ禍以降、円安などの影響もあり、香港からは多くの旅行者が日本を訪れている。日本政府観光局(JNTO)が発表した直近2024年7月の訪日香港人数(推計値)でも、コロナ禍前の2019年比で28.7%増の27万9100人、単月として過去最高を更新するなど、がぜん日本への人気は高く、1年に何度も日本を旅行する香港人も多い。

 広島県観光連盟インバウンド事業部プロデューサーの玉垣雅史さんは今回の再就航に当たり、「切望していた広島空港の香港線の運航再開がかない、非常にうれしい。世界有数のハブ空港である香港国際空港との直行便の再開によって、香港人はもちろん、乗り継ぎを利用して香港以外の多くの国からの観光者の来訪も期待している」とコメントを寄せる。

 香港からの観光客は直行便再開前も、関空や高松へのフライトを利用して広島を訪れていたが、これまでは2つの世界遺産、厳島神社と原爆ドームのような、代表的な観光スポットが中心だった。玉垣さんは「直行便を利用することで、フォトジェニックなスポットとしても注目を集める尾道や、穏やかな瀬戸内海に点在する島々を結ぶ『しまなみ海道』などの街並みや風景、日本トップシェアのカキをはじめとする瀬戸内の豊かな魚介類やかんきつ類などの食べ物など、香港人がまだ知らない広島の多様な魅力をぜひ楽しんでほしい」と話す。

 今年7月から広島空港には、国際線到着ロビーから徒歩3分の距離にレンタカーポートも新設された。以前よりもレンタカーを利用しやすくなったことで、日本三大渓谷で日本の特別名勝である「三段峡」のようなダイナミックな自然を楽しむスポットなど、車でのアクセスがメインとなる場所も周遊しやすくなったという。片道に福岡や高松、関空を利用することで、関西・中四国・九州の他県と組み合わせた、新たな広域周遊の選択肢も広がる。

 フライトスケジュールは、月曜・水曜・金曜の週3往復で、香港発(UO822便)は、9時15分発、13時30分広島着。広島発(UO823便)は14時40分発、18時香港着。機材はエアバスA320型機(180席)かA320neo(188席)で運航する。

 玉垣さんは「広島から香港への渡航も便利になることで、観光にとどまらず、香港・グレーターベイエリアをはじめ、ビジネスや文化など世界各地との幅広い分野での相互交流が、さらに活発となることを期待している」とも。

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