アメリカで生まれたラケットスポーツ「ピックルボール」を楽しむ専用施設「Bay Pickle」(Shop 1-2, G/F, The Consonance, 23 Jupiter Street, Tin Hau, Hong Kong、TEL 4608 3998)が9月19日、天后駅と炮台山の中間地点にある木星街に開業した。
メジャーリーグ・ピックルボール(MLP)の創設者もオープンにあわせ来港
ピックルボールは1960年代にアメリカで生まれたラケットスポーツで、テニスと卓球とバドミントンをかけ合わせたような特徴があり、ラリーのしやすさから幅広い世代に受け入れられている。アメリカでの競技人口が多く、最近は日本でも競技人口が増えているという。
ピックルボールで使われるラケットは「パドル」と呼ばれ、板状で、卓球のラケットより少し大きく、プラスチック製のボールは空洞で表面には穴もたくさんあり軽い。空気抵抗が大きいため、ラリーの速度が比較的ゆっくりとなり、年に関係なく老若男女が参加しやすいのも特徴の一つ。
同施設を立ち上げた「Bay Pickle」が展開するピックルボールコートは屋内1面のみだが、今年中に香港の複数の場所で立ち上げ、今年末までに12コートの提供を目指す。施設以外にも、包括的なプログラム、社会的な交流を組み合わせていくという。
「Bay Pickle」を率いるのは、アメリカのピックルボールのメジャーリーグ「MLP」創設者、Steve Kuhn(スティーブ・クーン)さん。ピックルボールをメインストリームに押し上げ、アメリカで最も急成長しているスポーツの一つにする上で重要な役割を果たしてきた。クーンさんが次の投資先として照準を合わせたのが、香港と大湾区市場となる。
銅鑼湾からもほど近い香港島にプロ用コートを誕生させたことで、「これを単なる会場ではなく、ソーシャルな体験をしてほしい」とクーンさん。
クーンさんはオープンに合わせて来港し、「ピックルボールがオリンピック競技として採用される可能性がある今、私たちにはピックルボールの知名度を高め、新しい世代のプレーヤーを取り込む、またとないチャンスがある」と話す。「ベイピックルがムーブメントの礎になることを目指し、ピックルボールがもたらすエネルギーと包容力をわれわれがアジア全域でその精神を育んでいきたい」と意気込む。
広さ2000平方フィートのインドアコートはプロ仕様の設備で、高級フローリングを配し、あらゆるレベルのプレーヤーに安全で楽しい体験をしてもらえるように設計したという。コートの広さは国際規格に準拠しているため、カジュアルなゲームにも競技トレーニングにも使うことができる。食事もオーダーできることから、多機能スペースとして使える。企業のチームビルディング・セッション、子どもの誕生日パーティー、家族の集い、ワークショップ、特別な交流会など、さまざまなイベントを開けるよう設計したという。
施設内にあるバーとラウンジエリアは、選手やゲストがドリンクや軽食を楽しみながらくつろぐことができ、ゲームの後のクールダウンや、ピックルボール愛好家同士の交流の場として補完する役割を持つ。ピザは中環のイタリアン「CARBS」と提携し、6インチ×8インチの四角いピザ「Pepperoni」(108香港ドル)、「Three Cheese」(98香港ドル)などを用意。ドリンク類は香港のカフェ「Cookie DPT」が受け持ち、コーヒー類を30香港ドル~、スパークリングレモネード(50香港ドル)のほか、クッキーやブラウニーなどを取りそろえた。
利用にはメンバーシップ制度も導入し、Basic(1,000香港ドル)、,Star(5,000香港ドル)、Gold(8,000香港ドル)の3種類を用意。ステージによってゲストパスを無料で含むものや人数が決まっており、コート代などもステージに応じて割引価格が異なる。1日に予約できる時間は1人1時間で、最大8人まで。コートは1時間当たり、7時~10時=平日が300香港ドル、土曜・日曜・祝日が400香港ドル、10時~16時=600香港ドルを基本とするがメンバーのステージにより異なる。月曜・水曜・金曜の19時~はドロップインで、メンバーは平日250香港ドルで利用できる。
営業時間は7時~23時。