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香港のエッグロール専門店「the Roll」が新商品 佐賀・有明のり使う

蛋卷(エッグロール)の専門店「the Roll 蛋卷樂園」が、佐賀の有明のりを使った新商品「BonBon Roll(福巻)」の販売を始めた

蛋卷(エッグロール)の専門店「the Roll 蛋卷樂園」が、佐賀の有明のりを使った新商品「BonBon Roll(福巻)」の販売を始めた

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 香港で昔から広く親しまれているお菓子・蛋卷(エッグロール)の専門店「the Roll 蛋卷樂園」(No.168, Queen's Road Esat, Wan Chai)が1月10日、佐賀の有明のりを使った新商品「BonBon Roll(福巻)」の販売を始めた。

縁起のいい贈答品としても使いやすい、華やかなパッケージ

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 蛋卷は、卵、小麦粉、砂糖を使い薄く焼いた生地を筒状に巻いた焼き菓子のこと。台湾や香港など中華圏では定番のお菓子で、旧正月などに親族や友人への贈答品として使われることも多い。

 台湾人の李承哲さんと香港人の梁昭豪さんが共同で立ち上げた同店は、2018年にオンライン販売でスタートし、2021年からは灣仔に実店舗も構えている。李さんは「子どもの頃から蛋卷は身近なお菓子だったが、洗練されたイメージの商品がなかった。素材やパッケージなどにこだわり現代的にアップデートした蛋卷を作りたかった」と話す。コルドンブルージャパンで製菓技術を学んだパティシエが、フランス菓子の要素を取り入れて商品を開発。添加物は一切使わず手作りで、全て香港内で製造している。台湾産のキンモクセイや、日本産の抹茶やほうじ茶など、台湾、香港、日本の要素を多く取り入れ、フレーバーの種類を充実させているという。

 佐賀県産の有明のりを使った新商品「BonBon Roll(福巻)」(9個入り=148香港ドル)は、筒状に巻いた形状の定番の蛋卷とは異なり、小さく刻んだのりと具材を、薄い生地で四角く包み込んだ新しいスタイルの商品。これは、薄く折り畳んだ蛋卷の生地をのりで包んだ蛋卷の一種「鳳凰巻」からインスピレーションを得て開発したもの。縁起のいい贈答品として購入してもらうため、「福を包み込む」意味を込めた形状や「福を巻く」意味を込めた商品名などを考えたという。

 フレーバーは3種類を用意し、佐賀県産ののりと、のりに合う台湾、香港、日本の具材をそれぞれ合わせた。「海苔(のり)肉鬆巻」は、台湾の珍味で豚肉を乾燥させた「でんぶ」のような「肉鬆」をのりと合わせ、「鳳凰巻」と同様、生地の外側にものりを巻いた。「港式XO醤卷」は、香港の定番調味料であるXO醤と桜エビを使う。「山葵海苔堅果卷」は、のりと乾燥したワサビを合わせた。

 佐賀県はこれまで香港市場で、佐賀牛や2018年秋にデビューした新種のイチゴ「いちごさん」などの販路を拡大し認知を広めてきたが、今年は新たに「有明のり」のアピールにも注力している。県産品の海外販路拡大や海外市場の開拓などを支援する「さが県産品流通デザイン公社」の副島三記子所長は「香港人にとってなじみが深く、土産として観光客の認知が高い定番菓子の蛋卷に佐賀ののりを使ってもらうことで、香港内外の人に広く、まずは佐賀のりのおいしさを認知してもらい、身近に感じてもらいたい」と話し、「将来的に、香港で『のりと言えば佐賀県』というイメージを作っていきたい」と意気込む。

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