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香港でアート関連イベントめじろ押し 世界各地からアート関係者集まる

「香港スーパー・マーチ(Hong Kong Super March)」のイベントのひとつ、「HKwalls ストリートアートフェスティバル」

「香港スーパー・マーチ(Hong Kong Super March)」のイベントのひとつ、「HKwalls ストリートアートフェスティバル」

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 3月に入り、香港では「香港スーパー・マーチ(Hong Kong Super March)」と称してアート関連のイベントが多数開催される。

昨年の「ComplexCon Hong Kong(コンプレックスコン香港)」の様子

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 香港には、2月前後に始まる「香港藝術節(Hong Kong Art Festival)」がある。1973年に始まり、半世紀以上の歴史を持つアートフェスティバルだが、今年は初めて40日を超える長期開催として、香港内20カ所で、40以上のプログラムを用意し、1300人のアーティストとパフォーマーがショーを繰り広げるほか、展示会などの関連イベントも300近く行っている。

 米ニューヨークを拠点とするメディア「Complex(コンプレックス)」は3月21日~23日、2回目の「ComplexCon Hong Kong(コンプレックスコン香港)」を開催。同イベントは昨年、初の「国際版」として香港で開催し、アジアを代表するストリートカルチャーとポップカルチャーを祝う祭典として成功を収めた。韓国のNJZ(旧NewJeans)やアメリカのMetro Boominがヘッドライナーとして登場する。昨年も100以上のブランドや出展者、30人以上のパフォーマンスアーティスト、200人以上のクリエーターが参加し、3日間にわたりプログラムを展開する。昨年は国内外から3万人以上が来場したが、そのうち半数以上が中国やアメリカ、日本、シンガポール、韓国など、海外から訪れていたという。

 香港のアートフェアとして定着した「アート・セントラル」は今年で10回目を数え、3 月 26 日~30 日、中環(セントラル)・ハーバーフロントで開催する。著名なギャラリーやアーティストによる作品に加え、新進気鋭の若手アーティストのギャラリーも紹介し、幅広い芸術表現を展開。コレクターやアートバイヤーが新たな才能を発見する場となっている。

 同じく 10 周年を迎える「HKwalls ストリートアートフェスティバル」も3 月 22 日~30 日に開催。香港ではもともと、ウオールアートなどが点在し、街中に風景の一部として溶け込んでいるカラフルなストリートアートやパブリックアートの土壌がある。同イベントでは、さらに壁画制作、展示、デジタルアート、ワークショップなどを展開し、「街中にアートがあふれる」状況を生み出す。香港のストリートアート文化を、より一層盛り上げるためのもので、「新たな創造性を吹き込み、誰もが気軽にアートに触れられる機会を提供する」ものとして位置付るという。

 「アート・バーゼル香港」は、3 月 28 日~ 30 日、香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で開催し、42の国と地域から 240 のギャラリーが集結する。スイスの都市バーゼルで1970年に始まった同アートフェアは、香港では2013年より開催。日本を拠点する、Taka Ishii Gallery(タカ・イシイギャラリー)、Kaikai Kiki Gallery(カイカイキキギャラリー)などのギャラリーも30ほどが参加を予定している。

 ほかにも、3 月 15 日~7 月 13 日まで、「ピカソ-アジアとの対話(畢●索-與亞洲對話)」展が開催。パリ国立ピカソ美術館が所蔵する 60 点以上のピカソ作品に加え、田名網敬一さんの作品など、M+コレクションのアジアとアジア系アーティストの関連作品も展示する。併せて、台湾出身のアーティストによるピカソの「ゲルニカ」を砂で再現した大規模なインスタレーション「リー・ミンウェイ:砂のゲルニカ(李明維:如沙的格爾尼●)」展も3 月 8 日~7 月 13 日に展示する。

 香港故宮文化博物館では3 月 19 日~6 月 18日、「流動する饗宴-中国の飲食文化(流動的盛宴-中國飲食文化)」展と題し、中国の 5000 年にわたる食文化を紹介する企画展も開催。香港藝術館(HKMoA)では現在、「セザンヌとルノワールの世界-オランジュリー美術館・オルセー美術館の名作展(塞尚和雷諾阿的世界ー法國橘園美術館及奧賽博物館珍藏展)」もアジア初の巡回展として香港向けにアレンジして開催している。

 ●=上かんむりに下。

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