見る・遊ぶ

香港で日本馬が快挙 タスティエーラ海外初制覇もリバティの死に悲しみも

春の香港競馬の風物詩「冠軍賽馬日(Champions Day)」にて、日本馬タスティエーラが海外でのG1初制覇を果たす

春の香港競馬の風物詩「冠軍賽馬日(Champions Day)」にて、日本馬タスティエーラが海外でのG1初制覇を果たす

  • 3

  •  

 毎年春の香港競馬の風物詩「冠軍賽馬日(Champions Day)」が4月27日、沙田競馬場(Shatin Racecourse)で行われた。メインレースのクイーンエリザベスII世カップ(QE2世C)は、日本馬のタスティエーラが海外でのG1初制覇を果たした。一方で同レースを走っていた2023年の3冠牝馬であるリバティアイランドは最後の直線で故障し競走を中止。その後、予後不良と診断され安楽死の処置が取られた。

[広告]

 チャンピオンズデーは毎年4月最終週の日曜日に開催される日で、チェアマンズスプリント(1200メートル)、チャンピオンズマイル(1600メートル)、QE2世C(2000メートル)の3つのG1が1日に3レース開催される。日本の馬も毎年参加しているレースとして日本の競馬ファンにもなじみがある。今年の売り上げは15億2,000万香港ドルで、前年を少し下回った。4万6186人の観客が沙田競馬場に詰めかけた。

 最初に行われるG1の「チェアマンズスプリント」は、サトノレーヴ、ルガル、ダノンマッキンリー、エイシンフェンサーの4頭が出走した。勝ったのはザカリー・パートン騎乗のカーインライジングが最後は流すほどの力の差をつけて完勝。12連勝となった。2着には2024年の香港スプリント(1200メートル)で3着だったサトノレーヴが入った。ルガルは5着、エイシンフェンサーは12着、ダノンマッキンリーは13着だった。

 「チャンピオンズマイル」は、10番人気だった香港のレッドライオンがG1レース3連勝中のヴォイッジバブルとの競り合いを制して、ハナ差で勝利した。日本馬はガイアフォースの1頭が参戦したが、最後の直線で伸びず9着に終わった。

 メインレースの「QE2世C」には、日本からはリバティアイランド、タスティエーラ、プログノーシスの3頭が出走した。リバティアイランドとタスティエーラは昨年12月の香港カップ(2000メートル)で2着、3着にそれぞれ入っており、同カップ3連覇中の香港馬ロマンチックウォリアーが参戦しないことから、今回は優勝を狙っていた。

 レースは最後の直線の残り300メートルでタスティエーラ(ダミアン・レーン騎乗)がトップに躍り出た後、そのまま力で押し切り、2着に入ったプログノーシスを1馬身と4分の3の差をつけて勝利。日本馬が1着、2着となった。表彰式では沙田の空に「君が代」も鳴り響いた。

 レーン騎手にとってもQE2世C初制覇となり、「このような日に、この馬に乗れるだけでなく、このようなチャンスに恵まれたこと自体が光栄で、ラッキーだと思う」と喜んだ。

 その一方で、リバティアイランドは残り約250メートルで脚に故障を来し競争を中止。レース後、歓喜以上に沙田競馬場は重たい空気に包まれた。左前脚の種子骨じん帯の内側と外側を断裂していたほか、球節部を亜脱臼という予後不良の診断で安楽死の処置が施された。2023年に史上7頭目となる牝馬三冠となるなど、G1レースで計4勝を挙げた名牝だった。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース