
香港最大級のウイスキーイベント「Hong Kong Whisky Festival 2025」が5月31日と6月1日の2日間、尖沙咀東(Tsim Sha Tsui East)のホテル「インターコンチネンタル・グランドスタンフォード香港」で開催される。主催は同ホテルで、今年で7回目の開催となる。
ブランドアンバサダーや蒸留所の専門家が登壇する45のマスタークラスも開催
香港では昨年10月から、アルコール度数が30%を超える酒類について、1本当たりの輸入価格が200香港ドルを超える部分の関税が100%から10%に引き下げられた。この政策は、2008年にワイン物品税が撤廃された後、ワインの取引やワイン関連イベントが活性化し、香港におけるワイン市場が急成長したという過去の経験に基づくもの。香港では近年日本産ウイスキーの人気が高く、高級ウイスキーなどを投資対象として購入する人もいるが、昨年の減税により、さらに各国のウイスキーの流通活性化への期待が高まっている。
今回のイベントは例年よりも規模を拡大。ホテルの4フロアを使い、世界各地から1300種類以上のスピリッツを集めた。著名なブランドアンバサダーや蒸留所の専門家が登壇する45のマスタークラスも開催。参加者が専門家と直接交流し、限定ウイスキーの試飲を楽しむことができる機会を用意する。3フロアではフードも提供するほか、イベント限定のボトルも販売する。
スコットランドや日本の有名ウイスキーに加え、ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカ、アジアなど世界各国のウイスキーをそろえた。サステナブル経営で注目されるスコットランドの「Arbikie Distillery」や、タスマニアの自社農場で栽培・収穫した原料を使う「ファーム・トゥ・ボトル」蒸留所「Lawrenny Estate Distillery」など、近年注目を集めるブランドが香港に初登場する。中国ウイスキーの先駆者と言われる「Goalong Distillery」は、中国の蒸留所として初めて香港でマスタークラスも開く。
日本からは、富山県の「三郎丸蒸留所」、福岡県の「Shindo Distillery」、茨城県の木内酒造が手がける「日の丸ウイスキー」などのクラフト蒸留所が初めて香港に登場。鹿児島県の「小正嘉之助蒸溜所」代表の小正芳嗣さんや「三郎丸蒸留所」代表の稲垣貴彦さんなども来港し、4つの蒸留所合同のマスタークラスを開く。
イベント1日目には、スコットランド・アイラ島のウイスキーブランド「アードベッグ」が毎年世界各地で同時開催しているイベント「アードベッグ・デー」も実施。限定ボトル「Ardbeg Smokiverse」の香港での初リリースを記念した特別マスタークラスを用意する。
同ホテルのフード&ビバレッジディレクター、ラーズ・リュッカーさんは「初心者から熟練者まで、あらゆるレベルのウイスキー愛好家を魅了するイベントになると確信している」とコメントする。
開催時間は11時~20時。入場料は、1日券=188香港ドル、2日券=258香港ドル(テイスティング用グラスとストラップ含む)。