
18年にわたり香港のグルメ界をけん引してきた3つ星フレンチ「L’ATELIER DE JOEL ROBUCHON(ジョエル・ロブション)」(Shop 403-410, 4/F, Landmark Atrium, 15 Queen’s Road Central, Central)がランドマーク内で再始動して、10月16日で1カ月がたった。総面積1万8000平方フィートを誇る新店舗は、料理、空間、芸術の全ての点で刷新した。
代表作「Le Caviar Imperial de Sologne」
同店は2006年、香港に初上陸。東京で誕生した「アトリエ」スタイルのオープンキッチンを導入し、フランス料理の伝統と日本の職人技を融合させたダイニング体験を提供してきた。2012年から2024年まで13年連続でミシュラン3つ星を獲得するなど、国際的な評価も確実なものとしている。
今回の再開では、エグゼクティブ・シェフのジュリアン・トグリアン(Julien Togourian)シェフが指揮を執り、ロブションの「素材の本質を尊重する」という哲学を軸に、「伝統と革新を融合させたメニュー」に刷新した。代表的な料理「Le Caviar Imperial de Sologne」は、カニ肉、ロブスターのジュレ、カリフラワークリームを重ねた繊細な一皿。「高級食材を繊細に包み込み、香りとうまみのバランスが取れた絶妙な「La Langoustine truffee et cuite en ravioli」や低温でじっくり火入れした和牛にフォアグラを重ね、クラシックなロッシーニスタイルで提供する「Le Boeuf wagyu chateaubriand」は、など、細部にもこどわる。
空間面では、同ブランドの象徴的な赤と黒のカラーを基調に、モダンなラインと旧店舗の装飾を掛け合わせた。32席のカウンター「L’ATELIER」では、シェフの手仕事を間近に感じられるライブ感を提供する。一方、68席の「LE JARDIN」は、「詩的な料理の庭」をテーマに、ロブション氏の哲学を象徴する花の名が付けられており、「ローズ(情熱)」「マーガレット(純粋)」「パンジー(記憶)」「カメリア(静寂)」の4室が配置されている。3~4室のプライベートルームを備え、宴席やパーティーにも対応する。
さらに、12月にはVIP専用の「ル・コルニュ・ルーム」が完成予定。フランスの高級キッチンブランド「La Cornue」の設備を備え、シェフの技を間近で堪能できる特別な空間となる。
新設されたワインセラーは旧店舗の4倍の規模を誇り、3,400以上のラベルを常備した。マカオのリスボアグループと共有するセラーには、世界17,000以上のラベル、40万本以上のワインが保管されており、アジア屈指のコレクションを誇る。
空間には芸術的な要素も随所にちりばめられている。デザイナーのTom Wongさんと日本人アーティストのNAMI SAWADAさんが共同制作したハート型のインスタレーションは、ブランドカラーの赤と黒を基調に、旧店舗の金属装飾を再利用した。「継承・変革・再生」をテーマに、ロブションさんへの敬意と情熱を象徴する作品として、来訪者を迎える。
「ロブションの精神を受け継ぎ、卓越性と革新を追求する姿勢は今も変わらない。新章の幕開けにあたり、これまでの努力と評価に感謝しつつ、さらなる驚きと感動を提供していきたい」とリスボア・フード&ワインズ香港のカール・タン(Carl Tang)CEOは話す。
営業時間はランチ=12時~14時30分、ディナー=18時30分~22時。