九州・沖縄5県(熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)の香港事務所から成る「焼酎・泡盛プロモーショングループ」が1月22日、日本の本格焼酎と泡盛をプロモーションするイベント「Shochu & Awamori Festival」を香港・中環のバー「GOKAN」で開催した。
同グループは、香港における焼酎・泡盛の認知度向上と販路拡大を目的に2022年に設立。日本酒の輸出が堅調に伸びる一方、焼酎の輸出は長らく伸び悩んできた背景を踏まえ、各県が一体となって香港市場に継続的に取り組んできた。同グループのメンバーで大分銀行香港駐在員事務所の江口博史所長は「最新の貿易統計では、焼酎・泡盛の輸出額が前期比で20%以上増えており、数字の面からも香港市場での関心の高まりを実感している」と話す。
会場には在香港日本国総領事館の三浦潤総領事も出席し、あいさつの中で、焼酎や泡盛を含む日本の伝統的な酒造りがユネスコ無形文化遺産に登録されたことに触れ、日本の酒文化への国際的な評価の高まりに言及した。
イベントは昨年に続き2回目で、今年も中環のバー「GOKAN」を会場とした。日本人バーテンダーの後閑信吾さんが2024年に開業した同店は、「Asia’s 50 Best Bars 2025」で33位にランクインしている。
香港の若手バーテンダーなどが参加した第1部では、トークセッションと後閑さんによるカクテル作りデモンストレーションが行われた。トークセッションには、後閑さんのほか、いいちこ焼酎で知られる大分県の酒造メーカー・三和酒類の馬渡達也さん、銅鑼湾のバー「MIZUNARA」の創業者で、香港で酒類卸売業や焼酎・泡盛の普及活動を手がけるChandrakant Mohanty(チャンドラカント・モハンティ)さん、「GOKAN」のヘッドバーテンダー福原ルナさんが登壇。造り手、流通関係者、バーテンダーという異なる立場から、焼酎・泡盛との出合いやキャリアにおける原体験を紹介した。
セッションでは、焼酎・泡盛をカクテルに用いる際の特性についても議論を交わした。馬渡さんは、日本の本格焼酎は単式蒸留による原料の風味やうまみが特徴としたうえで、「最近はバーでの使用を想定した商品開発も進んでいる」と説明。後閑さんも、「原料や製法の違いを生かすことで、他の蒸留酒にはない表現が可能になる」と述べた。
質疑応答では、アルコール度数が比較的低い焼酎・泡盛の使い方について質問が寄せられ、後閑さんは、他の蒸留酒と組み合わせる「ダブルスピリッツ」の考え方を紹介し、「少量でもこうじ由来のうまみがカクテルに奥行きを与える」と説明した。
第1部の後半には、後閑さんによるカクテル作りデモンストレーションも行われた。三和酒類がカクテルベース向けに開発したアルコール度数43度の本格麦焼酎「いいちこ 彩天」を使い、イチゴやパクチー、四川こしょう、ゴマ、チリオイルなどを合わせた「Strawberry Hotpot」と、熊本県の栗焼酎「深野栗」をベースにした「Espresso Matahini」の2種類を披露した。
第2部は一般客向けのイベントとして、第1部で紹介したカクテルに加え、5県それぞれの焼酎・泡盛を使ったカクテルを提供し、来場者は味わいの違いを楽しんだ。