香港日本人倶楽部で1月8日、新年賀詞交換会が開催され日系企業の関係者約250人が一堂に会し新年を祝った。在香港日本国総領事館、香港日本人倶楽部、香港日本人商工会議所の共催。

　冒頭のあいさつで在香港日本国総領事の野田仁総領事は香港デモについても触れ、各企業への影響を気遣いながら、「これからが正念場」と安全や順調なビジネスの発展を願った。今年は日本人倶楽部が創立60周年、つまり日系企業が60周年を迎えるところも多いことに触れ、「中国の中で日本企業が多く活動を続き積み上げてきた場所は他に無い」と語った。また、戦後70年の節目の年であることから、香港でも節目のイベントなどがあることにも触れ、「振り返るだけの機会ではなく、戦争が終わってからの70年は誇れるもの。発展させてきた国民としての努力の歴史で、それをこれからも振り返っていきたい」と話し、日本人倶楽部、商工会議所のサポートに感謝するとともに、さらに日本、香港との関係に尽力していくことを誓った。

　香港日本人商工会の下山陽一会頭は「香港は日本と世界を結びつける役割がある」とし、「個人や個社だけでは対峙（たいじ）できない問題に情報共有をもって共に挑む環境づくりをしていきたい」と抱負を語った。

　日本人倶楽部本下俊秀理事長は、今年の干支（えと）は「乙未（きのとひつじ）」であることを挙げ、戦後の未（ひつじ）年は景気が良かった年が多いと分析しながら、「紆余（うよ）曲折がありながらも最終的には果実が実る1年を願う」と期待を込めた。

　2014年12月現在、商工会の会員数は過去最高の668社を記録している。今年も日本企業が助け合い、支えあうことを願って会は幕を閉じた。