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香港上海銀行150周年-150香港ドルの記念紙幣発行

記念紙幣のサンプル

記念紙幣のサンプル

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 香港最大、世界的にも有数の銀行である香港上海銀行(HSBC)は3月4日、創業150周年を迎えることを記念して額面が150ドルの記念紙幣を発行することを発表した。

発表会の様子。曾俊華財政長官(右から2人目)も駆け付けた

 今回印刷される総発行枚数は200万枚。1枚(売価380ドル)、3枚組(1,380ドル)、35枚組(2万3,880ドル)の3種類。紙幣はアルファベットと6桁の数字の組み合わせが刻印されるが、紙幣の番号の頭に「HSBC」、「HK」または「AA」とするもの、「33333」「88888」などの縁起のいい数字は8888ドルからなど別途金額を設定する。

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 紙幣のデザインは、表に過去のHSBCの社屋の変遷が描かれているほか、裏面には1874年の皇后大道(Queen’s Road)の様子が描かれている。偽造を防ぐ透かしにはHSBCのシンボルでもある獅子を施した。

 香港の場合、転売目的での購入が多いことが予想され、申込者が殺到するとうわさになっている。貨幣を売買する「博雅蔵品」によると当選者が売価380ドルと1,380ドルを転売した場合3~4割の利益が出るだろうと予測。35枚つづりのものは高額すぎてリスクがあり人気、利益の見通しはあまりよくないと推測する。

 HSBCは1865年にイギリスの船舶会社ペニンシュラ アンド オリエンタル スチーム ナビゲーション カンパニー(P&O)で働いていたスコットランド人のトーマス・サザーランドによって香港に創設された。1カ月後には上海につくられたが、アヘン戦争で勝利したイギリスがアヘン販売による莫大(ばくだい)な利益を含む貿易による収益の送金システムを必要としたからといわれている。この背景にはアヘン業務に関わっていたコングロマリット、ジャーディン・マセソン(マンダリンオリエンタル・ホテル、ウェルカム、マニングス、IKEA香港などが傘下)の要望もあり創設されたとされ、アヘンで稼ぐHSBCは急速に発展し翌1866年には横浜にも支店を構えている。

 香港では恒生銀行の方が中華系の香港市民をターゲットにした業務を行っており、HSBC以上に香港経済の発展に寄与していたが1965年に取り付け騒ぎが発生。HSBCが同行の株式51%を発行することで傘下に収め名実ともに香港ナンバーワンの銀行となった。イギリスの経済紙「ファイナンシャルタイムズ」が発行する雑誌「The Banker」によると、2014年の銀行ランキング(Tier 1と呼ばれる自己資本)でHSBCは1,581億5,500万米ドルで世界第5位。1位は中国工商銀行(ICBC)で2,076億1,400万米ドルだった。

 記念紙幣は申し込み多数の場合は抽選となり4月14日~24日にウェブサイトで発表し、当選者には同期間内に当選のレターが届く。当選者は6月9日~28日の期間中にHSBC各支店で受け取ることができる。同行ウェブサイトから申し込むか、本人がHSBC各支店で配布される所定の用紙に記入して申し込む。受け付けは3月21日まで。