香港日本文化協会は5月16日、「熊本加油基金」として4月29日から5月13日まで行った募金活動の結果報告会を開いた。
同会見は熊本地震発生後、4月21日に開かれた募金活動開始の発表を受けて開いたもので、15日間で、当初100カ所以上を目標に呼び掛けた義援金ボックスの設置は最終的には香港内338カ所に設置され、集まった義援金は計100万209香港ドル45セント(日本円約1,436万円)となった。
同協会の呉寶舜主席は「今回の募金には香港ドルのみならず、中国人民元、日本円、台湾ドル、韓国ウォン、シンガポールドル、ドバイディルハムに加え、インドネシアルピーやフィリピンペソなども入っていた。香港に来た観光客やフィリピンやインドネシアのドメスティックヘルパーまでもが募金活動に参加してくれた様子がうかがええる」と話した。
在香港日本国総領事館の松田邦紀大使は、公立の学校の授業が5月11日に再開したこと、また九州新幹線が4月27日に全線開通したことに触れながら、「日本、熊本の最大の友人である香港に対して熱くお礼を申し上げる」と話し、観光、ビジネスともに1日も早い復興、人の交流、直行便の再開を願った。
同協会の募金活動に参加した企業の一部に対して、感謝状が手渡され、短期間の間に多くの義援金を集めたことに、熊本県香港事務所の西山英樹所長は、蒲島郁夫熊本県知事のコメントとして「香港からの真心がしっかりと熊本に届くようにお預かりする」と代読した。
香港ではこのほか、香港市民の間で支援の声がすぐに沸き上がり、熊本地震で被災した人たちを支援しようと5月8日、義援金を募るランニングイベント「RUN FOR KUMAMOTO」が行われ、約700人が「くまモン」アイテムを携え街を走った。地元旅行誌のUマガジンは、当初より予定していた熊本の特集をそのまま発行し、くまモン関連アイテムを付録に付けた自社雑誌の販売利益を熊本県に寄付するなど、企業、個人レベルで支援の輪が広がっている。
在香港日本国総領事館、香港赤十字社では専用口座を設置して寄付金を受け付けるほか、熊本県香港事務所でも香港に指定の振込口座を設けている。