中環の擺花街(1/F, 8 Lyndhurst Terrace, Central, Hong Kong Tel:2896-7688)に香港のローカルフードを現代風にアレンジして提供する中華料理店「李好味(Lee Lo MEI)」が昨年12月末にオープンした。運営は同ビルに4つのレストランを持ち、ほかにもベトナム、イタリアン、タイ、メキシカン料理などのレストランを展開するZS Hospitality Group。
グランドフロアにバーを備え、食事は店内の階段を使って1階で提供する同店。階段やフロアの壁には、香港を象徴する街並みを描き、タイルやライトなどで「オールド香港」を表現するなど、すっかり街からは消えてしまったローカルストリートフードを提供する「大牌●」なども彷彿とさせる。
バーエリアの面積は1000スクエアフィートで、40席にスタンディングエリア、1階は55席と70人分のスタンディングエリアで構成し、1階は夜のみ営業する。テーブルや椅子も、昔ながらの大牌●や茶餐廳などで使っていそうなアイテムをあえて採用した。箸は赤・黄色・緑、茶、黒など少しくすみめの落ち着いた配色で、店のテーマに合わせている。
2人の李シェフの名前が「李好味(Lee Lo MEI)」の由来という同店。李さんによると、香港ローカルのストリートフードを食材や技術を加え、見た目や香りまでも洗練されたメニューに変身させる一方で、各メニューの中にはそれぞれに香港人が感じる懐かしさをしっかりと残すようにしたそうだ。
メニューは、小さめの皿と大皿料理の2つで展開する。エビ入り揚げワンタンの「卜卜脆雲呑(88香港ドル)」はスイートサワーソースが入った小さなスポイトを添える。大根餅「蘿白●(88香港ドル)」はX.Oソースをのせて食べると味が変化するという。
香港の土鍋ご飯「●仔飯」は2種類あり、「Black Ink」(238香港ドル)は、目の前で土鍋と中身を包むハスの葉の間に盛られた大量の塩を砕くパフォーマンスで提供する。中にはアワビとチキンのソースがしみ込んだ濃い色の米を入れ、鮑もまるごと入れた。「SALTED EGG YORK(228香港ドル)」は豚の頭の肉で作ったソーセージを並べ、途中でしょうゆをかけて時間をおき、蒸らして食べる。
麺料理「HO FUN IN HONG KONG STYLE (258香港ドル)」は汁なしの平たい麺だが、大胆に和牛を入れることで風味を様変わりさせた。ほかにも卵麺やチャーハンなどを用意する。
営業時間は、地上階=15時~24時(金曜・土曜~25時)、1階=18時~23時。日曜定休。
大牌●=木へんに當、蘿白●=米へんに羔、●仔飯=保かんむりに火