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香港に江戸前すし店「築地青空三代目」 ヒマラヤ岩塩で食べる刺し身など

さまざまな工夫を凝らして提供する江戸前すし

さまざまな工夫を凝らして提供する江戸前すし

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 銅鑼湾・登龍街の「VPOINTビル」(5/F, V Point, 18 Tang Lung Street, Causeway Bay, Hong Kong)内に3月16日、江戸前すし店「築地青空三代目」がオープンした。

窓も大きく天井も高い店内の様子

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 築地場外市場で仲卸を営んでいた殿福水産の三代目社長と、築地ですし店を営んでいた三代目店主がタッグを組み、2004年に築地で出店したのが始まりという同店。

 東京、名古屋、沖縄に合わせて6店舗を展開する。同社の石川太信社長によると、最高品質のネタを、一般人でも手が届く中級の価格帯で提供しているのが特徴。香港店の運営を手掛けるのは、同ビル3、5、6階の飲食店をとりまとめる吉祥広場(Exciting Japan Square)。

 店舗面積は1250スクエアフィート。席数は、カウンター席12席、テーブル席36席の計48席。テーブルはヒノキなどの明るい色合いの木材を使い、天井を高くし、カウンター横にある大きな窓から光が入る開放的な雰囲気に仕上げた。

 メニューは、すしの伝統を守りながらも、枠にとらわれないオリジナリティあふれる物を用意する。なかでも、ヒマラヤ山脈で採れた「岩塩プレート」にスダチ汁を絞り、溶けた岩塩につけて食べる刺し身は、塩を刺し身にふるよりも、魚の身にしっかり味が付くといい、店の看板メニューとなっている。

 石川社長は「すし店は他店と差をつけるのが難しい。そこでオリジナリティあるメニューを提供したいと7年前に思いついたのがこの岩塩スタイル。ヒマラヤの塩は成分が良く柔らかい味をしているのが特徴」と話す。香港出店については、「香港人はおいしいものをよく知っている。築地にある本店には香港からの観光客も多い。美食の街と言われる香港で、勝負したいと思った。まるで築地市場に来たかのような店にしたい」と意気込む。

 すしネタには江戸前ならではの「仕事」を施す。香港人が好むサーモンは4~5時間ほど塩漬けした「桜の葉」でしめたものを握りにしたり、ニシキエビを日本酒で洗い、粉末しょうゆをかけて食べるニシキエビの握りなど、築地青空三代目ならではのメニューをそろえる。

 香港店料理長の中西元彦さんは「すしは握りたてが一番おいしいため、一度にたくさん皿に乗せず、お客さんのペースに合わせて1~2貫ずつ提供する」と話す。すし職人歴30年以上という中西さんは、日本のほか、フランスや米国などの海外でも10年以上、すしを握った経験を持つ。「香港に来てからは毎朝、街市に出かけ香港の食材の研究をしている。日本人だけでなく香港人に楽しんでもらえるすしを提供していきたい」と意気込む。

 ランチセットは290香港ドル~。ディナータイムは、おまかせコースの「雅(みやび)」(980香港ドル)など。今後は海鮮丼やアラカルトメニューも増やす予定という。

 営業時間は、ランチ=11時30分~14時30分、ディナー=18時~22時30分。

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