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香港国際空港、税関で顔認証システム運用開始  外国人訪問客を対象に

空港の使いやすさを追求し顔認証システムが導入された香港国際空港 Photos source from Hong Kong Immigration Department

空港の使いやすさを追求し顔認証システムが導入された香港国際空港 Photos source from Hong Kong Immigration Department

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 入境事務処(The Immigration Department )は10月10日、香港を訪れた外国人訪問客が香港を離れる際、税関でのパスポート業務で自動ゲートによる顔認証での出国業務を開始した。

 「離境易(Smart Departure)」と名付けられたこのシステムは、すでに設置されている「e-道(e-Channel Service)」のゲートにカメラとスキャナーを加え、パスポートの本人写真とカメラで撮影した写真を照合して出境業務を機械で行う技術だ。

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 同システムを使用するためには国際民間航空機関(ICAO)が指定した国・地域か、入境事務処が指定している国家が発行したICパスポートを持つ、満11歳以上の人(現時点では74カ国・地域の市民が対象)。税関職員がいるカウンターでの出国審査と比べて時間が半分(=約20秒)になると見込まれている。マスクや眼鏡(縁が太い場合)、けが、美容整形などで香港に入った時と異なる顔で機械による判別が難しい場合は、カウンターでの出国審査となる。

 事前の登録は必要ないが、税関では旅行者が香港に入る時のカウンターにも写真撮影をする機械も設置し、パスポート、香港入境時、香港出境時の3つの写真を比較できるようにする態勢を整える。現在、香港国際空港(HKIA)にある10機のゲートが使用可能だが、将来的には羅湖などの税関などにも広げて合計300台まで増やす計画だ。

 香港にとって観光客とビジネスマンの出張は重要な位置を占めており、訪問者への利便性が常に追求されてきた。通常はどこの国でも訪問者のレーンは長蛇の列になることが多いが、それを減らす努力を長年にわたって行ってきた。

 これまでにもHKIAでは1年間に3回以上来港した人に対して専用チャンネルを使って出入境審査を行う「訪港常客通道(Frequent Visitor Card)」を皮切りに、2012年には指紋認証を駆使した現在の「e-道」のシステム運用を開始。今回の離境易はそれをさらに一歩進めたものだ。

 顔認証技術の利用において日本では、10月18日から羽田空港での、日本人を対象とした「顔認証ゲート」を使って出入国審査が可能になり、2018年度からは成田、関西、中部の4つの空港の空港に広げる予定だ。マカオでは2017年5月から銀聯(Union Pay)を使ってATMで現金を引き出す場合、マネーロンダリング(資金洗浄)防止ため顔認証が必要となり、それを嫌がった中国人がわざわざ香港に赴いて引き出すケースが一時期、増加した。iPhone Xでも顔認証がセキュリティーとして採用されるなど、技術の精度が上がったことで、国・地域、分野、業界を問わず広がりを見せている中、香港は外国人訪問客に対しての対策を取ることで、空港の利用のしやすさを追求する。

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