中環(Central)のフェリーふ頭すぐ南のハーバーフロントにある特設会場で3月26日、「アートセントラル」(Central Habourfront, 9 Lung Wo Road, Central, Hong Kong)が始まる。昨年は前年か1日延びて6日間だったが、今年はさらに1日延びて計1週間となり、規模が拡大する。
昨年に続き好評だったアートセントラルのハイライトだけを見られるツアーも
3月はほかにも「アートフェスティバル」「アートバーゼル」のほか、黄竹坑(Wong Chuk Hang)や火炭(Fo Tan)などでも芸術イベントが行われ、総称して「アートマンス」と呼ばれる。今年で4回目を迎えた「アートセントラル」も、その中で大きな位置を占める。昨年は前年を3000人上回る3万5000人のコレクターやバイヤーが来場したが、開催期間が延長されたことでさらに増えることが予想される。
アートセントラルの前身は2012年まで開催されていた「Art Hong Kong」で、今年6回目を迎えた「アートバーゼル」(3月29日~31日)と同時期に行うことで相乗効果も狙う。今年は1万平方メートルの広大な敷地に、初参加30を含む世界中100のギャラリーが集まる。
今年のプログラムは5つに分けられるが、「Projects」では、技術、歴史、文化、リアリティー、躍動感のある芸術などを組み合わせたコンテンポラリーな作品を展示。中国のジャン・シャオドン、オーストラリアのペネロペ・デービス、インドネシアのエンタン・ウィハルソら6組の作品を展示する。
昨年好評だった「Performance x 4A」は今年も開催する。ユニークなのは香港のアーティストのサム・ローで、観賞者にちょっとした質問を出し、それに積み木ゲームのジェンガを絡めてエキシビションを行う双方向のパフォーマンス・イベントを予定する。
「Talks」ではインドのスボード・グプタ、イランのシラーゼ・ハスシアリー、韓国のパク・ソボの3人の芸術家によるトークショー兼パネルディスカッションを3月30日に開催。この3人は自国だけではなくニューヨークやローマなどでも展示会を行うなど海外で高い評価を得ている。
「Tours x Scad」も昨年同様、昨年に続き設定された。12時30分と15時の1日2回、無料でアートセントラルのハイライトだけを見られるツアーで、芸術に敷居を高く感じてしまう人にも好評だ。ガイドは米ジョージア州にあるサヴァンナ芸術工科大学(SCAD)の学生が担当する。「Kids」は子どもに芸術を親しんでもらう企画で、ランタンの製作、キャンバス地のトートバッグの色塗り、リサイクルの利是袋にデコレーションをするプログラムを用意する。
日本からの参加者は、アートフロントギャラリー、GALLERY小暮、加島美術、鎌倉画廊、小林画廊、彩鳳堂画廊など、多くのギャラリーがブースを構える予定だ。
会場でアートをゆったり楽しんでもらおうと食事サービスも充実させた。ダイニングエリアには、上環(Sheung Wan)にあるビストロの「PHILIPPE ORRICO PRESENTS LE MARCHE」の西洋料理、ハンバーガー店「Beef & Liverty」、イタリア料理「The Terrace」、湾仔(Wan Chai)にあるパンの店「Bread & Beast」など7つの店が軒を構える。
入場料は26日のスタートイベント「First Night」は17時~21時で、料金は無料シャンパン1杯付きで500香港ドル。27~29日=230香港ドル、30~4月1日=270香港ドル。時間は、27日・28日=11時~17時、29日=11時~21時、30日・31日=11時~19時。最終日の4月1日は11時~17時。