香港政府観光局（HKTB）は旧正月初日の1月29日、ナイトパレード「國泰新春國際匯演之夜（International Chinese New Year Night Parade）」を尖沙咀で開催した。同パレードはキャセイパシフィック航空が冠スポンサーとなり23回続いてきたもので、香港の旧正月を象徴する幕開けのイベントとなる。

日本からは北海道のよさこいソーランから「平岸天神」が登場

　パレードには、香港をはじめ、フランス、アルゼンチン、オーストリア、インド、インドネシア、タイも新たに加わり、計14の国と地域が参加した。最初を飾ったのは、韓国発のガールズグループ「Kep1er（ケプラー）」で、一糸乱れぬダンスを披露。アメリカのオーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント：ザ・チャンピオンズ」で優勝したインドのダンスチーム「V.Unbeatable」、同番組でゴールデンブザーを獲得したオーストリアのアクロバットショーグループ「Zurcaroh」がエントリーし、中国本土からは、陝西芸能芸術団をはじめとするグループも登場した。

　ナイトパレードは今回も尖沙咀を舞台に、20時に文化中心（Cultural Centre）を出発。フロート（山車）は9台が用意され、香港の文化や風景、ローカルフードのほか、昨年香港でも2匹の赤ちゃんが誕生し、本土からも2頭が寄贈されて香港内の話題をさらったジャイアントパンダもテーマになっていた。キャセイパシフィック航空、香港ディズニーランド、オーシャンパーク、ジョッキークラブ、香港政府観光局などがフロートを用意し、尖沙咀の大通りをゆっくりと巡行した。

　各国のパフォーマンス隊やフロートは、左手に海港城（Harbour City）を見ながら廣東道を北上。右折して海防道を東に向かい、彌敦道を右折し南下し、シェラトン香港ホテル＆タワーズが終点となった。文化中心、広東道、彌敦道沿いなど計5カ所に約2500席の観覧席を設け、21時45分まで18団体がイベントを盛り上げた。地元香港からは、ダンス、チアリーディング、体操などその多くが国際大会で優勝経験がある12組のパフォーマーたちが集結した。

　日本からは、北海道札幌市を拠点にソーラン節のパフォーマンスを披露する「平岸天神」と、「アメリカズ・ゴット・タレント」で準決勝進出の経験がある一輪車ダンスグループ「UniCircle Flow」の2組が参加。昨年は、香港に初登場した「アバンギャルティ」がハイライトだったが、今回はタイの5人組ボーイズバンド「LYKN（ライキャン）」が最後に登場し、国際色豊かなパレードを締めくくった。

　加えて、明日30日20時からは、ビクトリアハーバーで花火大会が開催される。元日の花火とは異なる旧正月らしい花火と光、音楽のショーを展開する。さらに、30日は、東涌の「Citigate Outlets」、藍田の「●田商場（Kai Tin Shopping Centre）」、黄大仙の「黄大仙中心（Temple Mall）」、31日は、「將軍澳のPopCorn」「青衣城（Maritime Square）」「圍方（The Wai） 」でパレードに登場したパフォーマーたちが演技を行う予定となっている。

　パレードに登場したフロートは1月30日～2月13日、大埔（タイポー）の林村許願樹（Lam Tsuen Wishing Square）に移される。同所には旧正月に多くの観光客や地元客が訪れ、紙に名前と願い事を書き、願かけの木に投げる催しが行われることでも知られるが、期間中は、林村許願樹でフロートを見ることができる。

　ほかにも沙田競馬場（Shatin Race Course）では1月31日に「旧正月競馬」が、2月1日にサッカーの「旧正月カップ」が開催されるなど、各種イベントで旧正月を盛り上げる。

　●＝啓の口をとったもの。