![「Shari Shari Kakigori House 氷屋」の「いちごさん」を使った期間限定メニュー「いちごさんとピスタチオ」(148香港ドル)](https://images.keizai.biz/hongkong_keizai/headline/1739507620_photo.jpg)
香港で日本のかき氷を提供する専門店「Shari Shari Kakigori House 氷屋」が2月13日、佐賀県産イチゴの「いちごさん」を使ったかき氷の提供を始めた。
香港内で4店舗を展開する同店は、オープン以来、時間をかけて製氷し空気やカルキなどの不純物が含まれない純水の氷を日本から輸入して使っている。輸入した氷をさらに店内での温度管理から削り方まで管理することで、「食べた時に頭がキーンとなるアイスクリーム頭痛が起こらないかき氷」になるという。
同店では2022年から「いちごさん」を使ったメニューを展開しており、今年は4年目の提供となる。同店の日本人店主・武慎吾さんは「期間限定メニューだが、冬の名物として、毎年『いちごさん』のかき氷を楽しみにしてくれる人も増えてきた」と話す。今年は銅鑼湾、中環、尖沙咀、旺角の4店舗全店で限定メニューを販売する。
今年のフレーバーは、「いちごさんとピスタチオ」(148香港ドル)と「いちごさんとフレンチバニラ」(140香港ドル)の2種類。「薄くふわふわに削った口溶けがいい」という氷に、それぞれピスタチオとフレンチバニラのシロップをかけ、氷の中にはイチゴとシロップと共に「芳醇(ほうじゅん)なバターの香りが特徴」というクランブルクッキーを忍ばせた。どちらも過去に販売した商品で特に人気だったフレーバーだという。今年はかき氷の上にトッピングするクリームを、より口溶けの軽い「いちごミルクエスプーマ」に変え、「バージョンアップさせた」とも。
武さんは「『いちごさん』は甘みと酸味のバランスが良く、香りも豊かで、果肉まで赤いので見栄えもいいので、商品の主役にしやすいイチゴ。この品種の特長をなるべく生かすために、氷の中に埋めるイチゴも大きめにスライスし、イチゴの風味をダイレクトに感じられるようなメニューを開発した」と語る。
佐賀県はかねて「購買力の高い香港マーケット」を重視しており、2018年秋にデビューした新種のイチゴ「いちごさん」も、香港内で販路を拡大し認知を広める活動を継続してきた。その結果、最近では、香港内の日系百貨店や日系スーパーだけでなく、「街市」と呼ばれる香港市民向けのローカル市場や、日系以外のローカルスーパーでも「いちごさん」を目にする機会が増えた。
「いちごさん」の海外販路拡大を担当する公益財団法人さが県産品流通デザイン公社の副島三記子所長は「2019年にいちごさんを香港市場での販売を始めて以来、継続的にアピールをしてきたことで、年々認知が広がっていると感じる。いちごさんはスイーツとの相性がいい、香港で人気のスイーツ店とのコラボで相乗効果を期待したい」と話し、「香港の皆さんに愛されるように名付けた、いちごさんの香港名『佐賀苺小姐』をより浸透させ、香港で定着させていきたい」とも。
営業時間は、銅鑼湾店=13時~21時30分、中環店・尖沙咀店=13時~22時、旺角店=14時~23時。「いちごさん」メニューの提供は3月5日までを予定。