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世界金融センター指数、香港はアジア1位獲得 世界でも3位に

香港は最新の「世界金融センター指数(GFCI)」において、世界3位、アジア・太平洋地区で1位を獲得した

香港は最新の「世界金融センター指数(GFCI)」において、世界3位、アジア・太平洋地区で1位を獲得した

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 ロンドンに拠点を構えるシンクタンクZ/Yenと中国総合開発研究院が3月21日、「世界金融センター指数(GFCI)」を発表した。それによると香港は世界で3位、アジア・太平洋地区で1位に輝き、アジアでナンバーワンの金融都市となった。日本では東京が世界22位、アジア・太平洋地区では7位だった。

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 この指数は、2007年3月に始まって以来、毎年3月と9月に発表しているもので、日経株価平均、ナスダック、恒生指数などを抱える世界119都市で順位を決めた。ただし、実際の調査は133都市に上る。これは、ニューヨークのようにダウ・ジョーンズ、S&P500など複数の指数を抱える都市があるため。

 評価は、政治の安定性と法の支配、規制環境などの「ビジネス環境」、柔軟性のある労働環境、生活の質といった「人的資本」、建築、ICT、交通のなどの「インフラ」、産業クラスターの広さと深さ、市場の流動性といった「金融セクターの発展性」、都市のブランド・魅力、イノベーションレベルといった「評判」の5項目で評価する。

 3位となった香港は前回(2024年9月)と比べ11ポイントアップの760だった。「人的資本」「インフラ」で高い評価を得た。1位に輝いたのはニューヨークで、前回同6ポイントアップの769。全項目で1位を獲得した。2位はロンドンで同12ポイント増の762で「ビジネス環境」や「評判」のポイントが高かった。

 以下、4位はシンガポールで同3ポイント増の750、5位はサンフランシスコで同7ポイント増の749。6位~10位は、シカゴ、ロサンゼルス、上海、深セン、ソウルの順で、トップ9位に順位の変動はなかった。

 日本では、東京が前回の20位から2つ順位を下げて22位だった。ポイントは730と前回よりも11ポイント上げているにもかかわらず順位を下げたのは、他の都市がそれ以上にポイントを上げたため。金融センターの都市間競争が一層厳しくなっていることが明らかになった。大阪は前回の44位から4つ順位を上げて40位にランクイン。ポイントも17ポイント増の712を記録した。

 トップ50の中で、順位を大きく上げたのは、50位のストックホルムで16位アップしたほか、順位を11位上げたバンクーバーは31位。10位上昇し26位にランクインしたのはマイアミで、これらの都市は2桁の順位上昇となった。リポートによると、全体で言えば、49の金融センターが順位を上げ、18が維持、52が順位を下げた。

 アジア太平洋地区で見ると、1位=香港、2位=シンガポール、3位=上海がトップ3。東京は、アジアで7位、大阪は14位となった。

 国際金融センターが中期的に直面する主な課題を調査したところ、「地政学」と答えたのは的18%、「他の金融センターとの競争」は15%、「地域や国の優先事項の変化」が13%だった。

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