キャセイパシフィック航空と香港エクスプレス航空を合わせたキャセイグループの就航都市数が6月で100都市に到達した。この節目を祝して、キャセイグループは6月12日、アイランド・シャングリ・ラ香港で記念式典を開催した。

キャセイグループの就航都市数100都市を祝う式典

　式典で、運輸物流局のメイブル・チャン（Mable Chan）局長は100都市就航の成果をたたえるとともに、キャセイグループの従業員、香港の人々、香港国際空港管理局や政府機関などの多くの関係者への感謝を述べた。さらに「キャセイグループが100都市就航を達成したことで、香港国際空港と国際航空ハブとしての香港もかつてない高みに到達した」と話し、香港国際空港に昨年末に完成した3本の滑走路システムが、旅客輸送量、貨物輸送量、運航状況に関する力強い成長をけん引していることを説明した。

　キャセイグループのパトリック・ヒーリー（Patrick Healy）会長によると、香港国際空港の3本の滑走路システムを最大限に活用するためには投資を継続する必要があり、現在、機材、客室内設備、ラウンジ、デジタルサービスなどに対して1,000億香港ドルを超える投資計画を進めているという。

　同グループの新規就航地には過去2年間で30カ所、今年だけでも18カ所が追加され、現在も増加を続けている。このネットワーク拡大のペースは同グループにとって前例のないもので、予定より早く100都市就航の節目を迎えることができたという。

　キャセイパシフィック航空と香港エクスプレス航空は、夏のピーク期には中国本土の合計23都市へ週300便以上の往復便の運航を予定している。同時期にキャセイパシフィック航空は、北米8都市へ週110便以上、ヨーロッパ12都市へ週100便近くの往復便の運航を予定している。

　香港エクスプレス航空は日本への就航も積極的に進めてきた実績があり、6月27日 には沖縄の宮古列島の一つ、下地島への直行便再開を予定している。同路線は季節便として2025年6月27日から10月24日まで運航し、便数は週4便の往復便で、2020年2月にコロナ禍で運休する前の週3便から1便増加した。

　キャセイパシフィック航空は、英国に拠点を置く航空サービスリサーチ会社スカイトラックス（Skytrax）が発表した「2025年の世界最高の航空会社（The World’s Best Airlines of 2025）」で総合3位となり、昨年の5位から順位を上げた。1位はカタール航空、2位はシンガポール航空。

　同社は「世界最高のキャビンクルー」の項目で3位、「世界最高の機内エンターテインメント（映画のチョイスやWi-Fi等）」の項目ではカタール航空を上回り1位を獲得するなど高い評価を得ている。

　キャセイグループは今後も香港の国際航空ハブとしての成長と発展を最適化しながら、顧客に幅広い選択肢と利便性を提供するため、政府や業界のパートナーと協力を続けていくという。