ムーミンカフェを運営するベネリック(東京都港区)は、初の海外店舗「ムーミンカフェ ハーバーシティ・LCX」を12月5日、尖沙咀ハーバーシティ内(Shop 32, LCX Level 3,Ocean Terminal, Harbour City, Tsim Sha Tsui, Kowloon TEL 2730-0963)に開業する。今年は原作者トーベ・ヤンソンさんが誕生して100年目の記念の年に当たる。
店内はムーミンの世界に入り込めるようと随所に物語の要素を詰め込む。壁にはフィンランドの色使いのアートやムーミンの原画を掲げ、落ち着いた空間ながらも色彩豊かに仕上げた。ライトには白い綿を丸めてつなげ、フワフワとした飾りをつけたり、本物のシラカバを持ち込んで北欧を連想させ、寒さがあるからこそ生まれるぬくもりある空間を演出する。店舗面積は約210平方メートルに73席をゆったりと配置。日本と同様に大きなムーミンファミリー10体のぬいぐるみが店内でくつろいでおり、同席することもできる。
香港限定メニューの「ムーミンハウスパンケーキ」(138香港ドル)は、ミニパンケーキを塔のように重ねてクリームをかけたもの。3 段のムーミンハウスの中にはカスタードプリン、チョコムース、マンゴーゼリーが入っている。パンケーキの上にのった小さな陶器の人形は持ち帰り可能で、5種から好きなキャラクターを選べる。
メニューは、鹿肉のデミグラスソース煮込みや、サーモンソテーのチーズ焼きなどフィンランドの家庭料理や飲み物が中心。香港市場を鑑み、メーンディッシュと北欧のパン、サラダやベイクドポテト、スープがセットになったメニューも用意した。
同社の計良光利さんは「キャラクターがあると頼ってしまったりするケースも多いが、ムーミンカフェはおいしさと楽しさを両方兼ね備えてることを大切にしてきた」と語る。2003年に「ムーミンをモチーフにしたカフェは家族の絆、冒険などがテーマのムーミンの世界と親和性がある」と、同社からフィンランド側にアプローチしたという。
15種類のドリンクも北欧ならではのものが多く、「ブルーベリーコーヒー」(50香港ドル)は、本場ロバーツコーヒーから仕入れ焙煎(ばいせん)時に特殊な技術を施す。ミルクを足すことでより香りを引き立たせるという。クランベリージュースをベースにシナモン、アーモンド、レーズンなどを入れたグロッギ(48香港ドル)は、北欧のクリスマスに楽しまれるドリンク。
カフェに併設されたグッズコーナーでは、香港限定マグカップ(110香港ドル)などのマグカップをはじめ、タオル、シール、ぬいぐるみなどムーミン関連商品を販売する。日本で人気のムーミンのキャラクターの形をしたパスタ「ムーミンファミリーパスタ」(55香港ドル)や「ニョロニョロトング」(75香港ドル)など、食にまつわるグッズを中心に展開する。オープン時は同フロアにポップアップストアも。
営業時間は、ランチ=11時~15時、ティータイム=15時~18時、ディナー=18時~23時。グッズコーナーは10時~22時。