「Amaroni’s」「Union」などのレストランを運営するWindy City Internationalは3月9日、尖沙咀のオーシャンターミナルに「Dan Ryan’s Chicago Grill」(Shop OT315, Level 3, Ocean Terminal, Harbour City, Tsim Sha Tsui, Kowloon Tel: 2735 6111)を再オープンした。
香港、台北、シンガポールで5店舗を展開する同店は1989年に香港でオープン。創業者がイタリア系アメリカ人ということで本格的なアメリカ料理を提供する店として知られ、量もアメリカンサイズで、大勢で楽しむパーティーなどでもよく使われている。オーシャンターミナルには翌1990年から店を構え同モールでも古参のレストランとして有名だった。
2年前、同モール側との話し合いで南カリフォルニアの料理を中心とした健康的で軽食とテーマとしたレストラン「LUCQUES tavern」に模様替えしていたが、今回あらためて「Dan Ryan’s」に戻すこととなった。同社のジェレミー・リバーマン最高経営責任者(CEO)は「新たなチャレンジとして新業態のレストランを始めたが、売り上げが明確に下がった。お客さまの反応もDan Ryan’sの復活を求めていることも再確認し、モール側再び話し合って戻すことを決めた」と振り返る。
店内は広々としており、座席もゆったりと配置。店の一部ではスポーツ放送も流すなどしてカジュアルな雰囲気があり、小さなバーも併設しているため、仕事帰りに軽く飲むスタイルで利用することも可能だ。
改装は、3月8日までは「LUCQUES tavern」として営業し、閉店後一晩で内部を改修し、翌朝のオープン時は「Dan Ryan’s」に変わるという大技だった。「プロジェクトは3カ月前から進め、具体化させたのが1カ月前」とリバーマンCEO。同じアメリカンレストランとはいえ一晩で店を変えるために綿密な計画が組まれた。「最も大きな変更はキッチン。提供する料理が違うため、レイアウトや設備を変えた」と話す。同レストランの統括する梁椢青エグゼクティブシェフは「復活2週間前から、営業時間終了後に朝4時までシェフをトレーニングしていた。その後片づけがあるので、トレーニングを受けたシェフは朝6時ごろの帰宅だった」とし、25年のキャリアをもってしても「さすがにハードだった」と苦笑いをする。
メニューの一番人気は「Potato Skins」(115ドル)。ジャガイモはアイダホ産。スライスしたジャガイモの上にチーズ、ベーコンなどを載せてオーブンで焼き上げた。ホクホクのジャガイモとチーズの組み合わせが「絶妙」で、お酒に合う料理として人気が高い。もう一つ同店の顔ともいえるのが「Rib & Chicken Combo」(338ドル)。スモークしたリブとローストチキン(ハーフサイズ)、ポテトフライ、コールスローというメニュー。見るからに巨大で皿をもつだけでも十分に重さを感じさせる大きさ。料理についている同社特製のバーベキューソースはアメリカらしい甘酸っぱさのある味で、かつスパイスも利いている。この2つの料理は再オープンを記念して4月20日~24日、ポテトは48ドル、リブとチキンは138ドルで提供する。
「Papaya Salad with Chicken」(150ドル)は、パパイア、トマト、キュウリ、ナッツ、アメリカ産のグリルした鳥の胸肉などが入り、これにマンゴーソースをかけて食べる。ほんのりとしたマンゴーの酸味がフレッシュ感を醸し出す。アメリカ産プレミアビーフ100%の「Cheeseburger」(158ドル)は、ハンバーグが8オンス(=約230グラム)もある大きなハンバーガーだ。付け合わせに大きなピクルスが付く。
営業時間は10時30分~23時(金曜・土曜は24時まで)。