香港で伝統的な火鍋スタイルに一石を投じたことで話題の「酒鍋―Drunken Pot」は11月18日、銅鑼湾の登龍街に(27F,V Point, 18 Tang Lung Street, Causeway Bay, Hong Kong、TEL:2321-9038)2号店をオープンした。
大衆食堂のような火鍋店ではなく、おしゃれな火鍋」を提供することで人気を集める同店。ラーメンストリートと呼ばれる登龍街の端にある31階建ての新しい商業ビルの上層階27階のワンフロアを使う。店舗面積は、5200スクエアフィートで、席数は138席。
ビクトリアハーバーが一望できる全面ガラス張りの窓際席は、高層ビルの上部分と空の景色も楽しむことができる。プライベートルームも2部屋用意。最大12人が一度に利用できるほか、一室は屋外席としても利用でき、高層階から見た景色を屋外で臨める特別な空間を作った。
若き女性オーナーのビビアン・シェクさんは「伝統的なものを踏襲しつつ、今のスタイルに変えてもっと楽しみやすいようにしたい」と出店した経緯を語る。店内のポップな色使いや壁の絵はもビビアンさんが選んだといい、かっこよさを追及したものに仕上げたという。「火鍋店でカクテルを出したのは私が最初もしれない」とビビアンさん。
ビジネス街でもあることから、昼間は飲茶を中心としたセットメニュー、火鍋はディナーを中心に設定する。尖沙咀店は20代を中心とした若者の来店客が多いが、銅鑼湾店では、ファミリー層も意識した。スープごとに仕切った2つの鍋を同時に楽しめるのが特徴の火鍋だが、同店では5つに仕切られた特製の鍋を使う。同店を象徴する「酒火入鍋」(328香港ドル)は、パパイヤスープ、ロブスター入りトマトロブスタースープ、牛の肩バラ肉を煮出したスープ、四川式スパイシースープ、潮州式サテ―スープの5種のスープを用意したもの。銅鑼湾店では同店限定で新たに「酔山夢鍋」(328香港ドル)をメニューに加えた。ロブスター入りブラックトリュフとチーズポットを丸い鍋の中心に、魚の浮袋とチキン、バクテー、四川式スパイシースープ、サテ―の5種類がセットとなっている。
このほか、「美人鍋」(198香港ドル)と名付けた薬膳鍋や、花甲蟹のミルク鍋「鮮●(女へんに乃)油花甲蟹鍋」(288香港ドル)などをはじめ、オーソドックスな「潮州沙●(口へんに父の下に多)鍋」(88香港ドル)、濃湯豚骨鍋(128香港ドル)などもそろえる。肉や魚、餃子類、野菜などの鍋の具材は通常の火鍋店と同じようにオーダーに対応するが異なるのは追加のスープ。追加スープを入れてもらうことはできるものの、どうしても味が薄くなってしまう火鍋にピンポン玉のようなボールに固めたものを5種用意。スパイシーやサテ―など(各種18香港ドル)だけでなく、黒ビール、酒(各25香港ドル)なども用意して、新しい楽しみ方を提供する。
飲茶も味や食材などは伝統的な手法でしっかりと作りながらも、見た目は白鳥の姿をしたタロイモ包揚げ揚げ「酥炸初天鵝」(48香港ドル)、キャラクターのような丸々としたペンギンの蓮あんの饅頭「開心企鵝包」(48香港ドル)など、食べるのがもったいなくなるようなかわいさを若手の飲茶職人が作っている。茶、前菜、スープ、飲茶2種、炒め物1種、麺もしくはご飯物、デザートがセットになったランチコースは2人用で398香港ドル。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時30分、ディナー=18時~24時(金曜・土曜~翌4時)