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柴湾にメルセデス・ベンツがブランドセンター 超富裕層数世界一の香港市場で

ベンツの車両20台を同フロアに展示できる大きなスペース

ベンツの車両20台を同フロアに展示できる大きなスペース

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 ドイツの高級自動車メーカーのメルセデス・ベンツと香港の代理店である仁孚(Zung Fu)は4月11日、香港島東部の柴湾(Chai Wan)にブランドセンター(60 Ka Yip Street, Chai Wan, Hong Kong)をオープンした。

海に向かって大きくベンツのロゴが

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 メルセデス・ベンツといえばアメリカの消費者情報誌「コンシューマー・リポート」の「2019自動車ブランド別信頼性ランキング」で、ライバルで1位に輝いたレクサスよりも低い順位(17位)となったが、それでも、それまでに培ってきたブランド力、走行性能、安全性など多くの面で世界の自動車メーカーが目指す「基準」になっている。

 調査会社「ウェルスX」は2018年9月に3,000万米ドル(約33億円)以上の資産を保有する「超裕福層」の数について、香港は1万人で世界一の人数を誇ると発表した。2位はニューヨークの8900人、3位は東京の6800人だった。世界の自動車メーカーが香港で車のCMを流す場合、大体、香港外で作ったCMを輸入して流すケースが多いが、アウディは2014年に香港専用のCMを制作したケースがあるなど、メルセデスやBMWを含め裕福層が多い香港市場は高級自動車メーカーにとって重要な市場である。

 運輸署(Transport Department)が発表した2019年2月の自動車販売によると、トヨタが727台でトップ、2位はホンダの353台、3位がメルセデスの301台、4位がBMWの268台、5位が日産の174台。高級車であるメルセデスとBMWが3、4位にランクインし、フェラーリも14台売れるなど、高級車が売れる市場であることを証明している。メルセデスは2018年の香港・マカオでの販売台数は前年比7.8%増の6146台に達したことも明らかにしている。

 ブランドセンターは9フロア、44万平方フィート(4万1000平方メートル)という巨大施設で、地階(G/F.)はベンツの車両を20台以上陳列し、最新車両から人気車両まで幅広くそろえるほか、子ども向けの遊戯室、メルセデスのグッズを販売するスペースもある。1階は55席のカフェ「臨海茶座(Bistro by the Harbour)」があり、建物が海に面していることもあり270度、海の景色を堪能しながら商談を進めたり、修理を待ったりすることもできる。同じフロアには修理工場も併設していることに加え、2階も修理エリアとなっている。3階は修理エリアのほか職員用のクラブハウス、8710平方フィート(810平方メートル)のシービューテラスがある。4階は修理工場と塗装エリアを備えた。7階には仁孚のカーセンターも併設する。

 同施設に土曜・日曜に車で訪れれば、80分で車両のメンテナンスを行うサービスも行うほか、顧客が海外旅行など香港外に出張する時に、富豪機場酒店(Regal Airport Hotel)に車を置いていけば、その間に修理やメンテナンスをし、香港に戻るとメンテナンス後の車が待っているというサービスも提供している。

 開館時間は9時~20時。

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