MTRが運営する開業したばかりのショッピングモール「The LOHAS」内に8月24日、スーパーマーケット「FRESH」が開業した。運営はMARAE(瑪雷)社で、2万平方フィートのエリア内に、海鮮市場や街市などの要素を組み込んだ新しい形のスーパーマーケットを目指している。
店内は全部で26の特別テーマゾーンに分かれる。入り口付近のエリアはプレミアムフルーツゾーンとし、季節によって内容が変わるものを置く。現在は岡山や山梨などの桃やブドウ、北海道メロン、佐賀のミカン、青森のリンゴなどを並べた。その奥にもまたフルーツのゾーン「鮮果殿」を設け、こちらは中国、東南アジアなどに特化したフルーツを並べる。上海のブランドスイカ「8424」をはじめ、ライチやパッションフルーツ、バナナなどバラエティー豊かだ。
肉のコーナーでは地元の豚肉を香港ローカルの街市で見られるようにカットしたパーツをつり下げて客を呼び込むが、肉をぶら下げる鉄の棒を売り場の店員に対して垂直に設置することで、カットする人と客の顔がお互いに見えるようにしてコミュニケーションが図れるようにした。大きな包丁を使う安全面からも一定の距離を保つなどの工夫も施す。週末は地元のイベリコ豚も扱うなど目玉商品も並べる。
海鮮ゾーンは、まるで西貢や島の海鮮レストランに来たかと思わせるように、生きたカニや業界類が入った水槽をたくさん並べ、客は欲しいものをオーダーし、調理まで必要なケースにも対応している。貝だけでも、アサリ(24香港ドル/斤)をはじめ、サラガイ(28香港ドル/斤)、アサリより少し大きな花甲(56香港ドル/斤)など同じ形の二枚貝でも多くの種類を並べる。ほかにも、ホタテ(64香港ドル/斤)、マテ貝(128香港ドル/斤)、トコブシ(8個50香港ドル)、ボストンロブスター(波士頓龍蝦、98香港ドル/隻)や、アラスカ産タラバガニ(298香港ドル/斤)などが水槽で勢いよく動いている。調理をオーダーする場合は、蒸す、炒めるなどの調理方法やしょうゆやガーリックなどの味付けを指定し、魚介類の種類によって30~40香港ドルを追加してオーダーする。
毎日食べる主食は米、麺共に種類ごとに分けているが、蝦子麺(=エビの卵が練り込まれた麺、5ドル/個)など、乾麺を個数で購入できるようにしたり、日本製の精米機を置き、タイ米や中国米などの玄米を好みの割合で精米できるようにアドバイスしたりする。
刺し身やすしを販売するコーナーでは、表示板に掲示された本日の魚から6アイテムを選んで箱に入れるスーパーでのおまかせ(388香港ドル、588香港ドル)もある。ローカル食としては、2種類のおかずを選びご飯と一緒に提供するメニュー、おむすびやサンドイッチなどの時間をかけずに食べることができるアイテムを並べた場所も。それぞれのコーナーごとでオクトパスなどを使って会計もできる。
ほかにも薬膳スープの原料や、それらの原料を効能で選択してパック詰めにした商品コーナーも用意した。ベジタリアン向けのスペースや、1,500アイテム以上の香港製造のものを並べたエリアも力を入れ、ジャムやクッキー、地ビールなども。卵売り場はアメリカ産や香港産などを大きさだけでなく、黄身の大きさや種類別に1個ずつから購入できるようにするほか、毎日製造するウィンナーとそのウィンナーを使ったホットドックショップ、ワインや日本酒などの酒のコーナーから日用品、ペットコーナーまであらゆるニーズに対応した。
会計方法は3通りあり、通常のレジスタイルのエリア、スーパー内各所に置かれたバーコード読み取り機で会計するセルフレジのほか、事前にアプリをダウンロードし、各商品に貼られたバーコードを自分で読み取り、すぐにかばんに入れることができるシームレスな決済方法も導入する。
営業時間は8時~23時。