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香港ビザについて悩みを抱える人、顕在化か 香港政府は厳しい措置を延長

香港に在留資格をもつ人にとってビザの問題は大きい

香港に在留資格をもつ人にとってビザの問題は大きい

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 香港外に住む永久居民資格者は36カ月以内に1度は香港を訪れなければ永久居民の資格を失効するが、逃亡犯条例改定関するデモから続く香港国家安全維持法、新型コロナウイルスに関連しての強制検疫回避などの影響でステータスを失効する可能性がある人が増える可能性が出てきた。また、永久居民ではないが香港で働く、あるいは居留資格を持ちながら現在、新型コロナウイルスの影響で香港外にいて、4週間以内にビザの更新期限を迎える人に対し、香港政府はビザ延長の申請を受け付けるなど、外国人ならではのビザの問題が徐々に顕在化し始めている。

 香港政府は1月4日、新型コロナウイルスに関する対策について、現在行われているほとんどの措置について1月20日まで延長することを明らかにした。7日現在、累計感染者数が9075人、死亡者は154人、回復者8201人、新規感染者は25人となっている。11月後半に入り第4波が到来し、11月16日から段階的に厳しい制限措置を取り始めたが、ここ数日はようやく1日の新規感染者が50人を下回るようになった。一時期は1日100人を超えた日もあり、厳しい対策を行い1カ月以上かけてやや落ち着きを見せている。新型コロナウイルス対策は、公共のエリアでは最大2人まで、18から~翌朝5時まで店内飲食禁止、フィットネスジムなどの店の営業停止など、ほとんどの政策について1月20日まで延長する。幼稚園、小中学校(インターナショナル校も含む)の対面授業の停止は旧正月まで延長となった。

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 2021年を迎えて、顕在化しそうなのがビザの問題だ。まず、香港外に住む永久居民のステータス失効問題がある。例えば、永久居民の資格を持つ外国人が、後に母国に帰国したり、別な外国で働いたりするなどして36カ月連続して香港を離れると失効する。失効すると香港入境権(Rights to land in Hong Kong)というステータスに切り替わる。入境権は永久居民とほぼ同じステータスで、依然として居住し、働くことはできるが、選挙権が無くなり、社会保障の一部が受けられなくなるなどいくつかの権利失われることになる。

 2019年に逃亡犯条例改定案に端を発するデモが発生し、2020年は新型コロナウイルスの発生で2年連続して渡航を回避する人が多かった。その場合、2021年中に来港する必要があるが、もし2018年の途中から来港していないのであればタイムリミットは前倒しになる。

 現時点では21日間の強制隔離が特に大きなネックとなっている。香港の外でサラリーマンとして働いている人は、規制緩和がされない限り香港を訪れるのは難しい。ほかにも香港に居続けたかったが親の介護でやむを得ず帰国した人も少なくなく、香港に渡航すれば長期間介護ができないことを意味するため、こちらも強制隔離措置がある限り香港への渡航は厳しい状況だ。

 既に2020年の時点で永久居民の資格を失効した日本人が出始めており、2021年はそれが、より顕在化しそうだ。失効したある日本人は「デモやコロナの影響で渡航できなかったので、救済措置や何らかの対応策があるかどうか香港政府に尋ねたが、『救済策の予定はなく、香港に来るしかない』と言われた」と無念そうに語った。

 香港政府は2020年12月31日、新型コロナウイルスの影響で香港外に滞在し、4週間以内に滞在期限を迎える人、または期限は超過してしまったが12カ月以内の人であればビザ延長の申請を受け付けることを発表した。ビザの種類にもよるが、延長逗留期限申請表(Application for an Extension of Stay)のID91などの申請書、香港に戻るのが難しい理由を書いたレターなど必要な書類を、代理人が入境事務処(Immigration Department)に提出しなければならない。

 外国で働く人はビザのことを常に頭に入れておく必要があるが、新型コロナなど不確定要素の影響を受ける人が今後、表面化しそうだ。

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