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香港に感染症専門病棟「北大嶼山醫院香港感染控制中心」稼働開始 816の隔離病床

林鄭月娥行政長官も「北大嶼山醫院香港感染控制中心」の開幕セレモニーに参加し、病棟内を視察をした

林鄭月娥行政長官も「北大嶼山醫院香港感染控制中心」の開幕セレモニーに参加し、病棟内を視察をした

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 医院管理局(Hospital Authority)は2月25日、感染症専門病棟「北大嶼山醫院香港感染控制中心(North Lantau Hospital Hong Kong Infection Control Centre / HKICC)」が稼働を開始したと発表した。軽症から中程度の陽性者の治療・入院を担う中核施設となる。

 香港は1日現在、累計感染者数が1万1020人、死亡者は200人、回復者1万547人、新規感染者は14人となっている。場所は亜洲国際博覧館(Asia World-Expo)に西側にある敷地3万平方メートルの敷地に建てられた。2階建てで6つの独立した病棟で構成され、総建築面積は4万4000平方メートル。816の隔離病床を構え、まずは48ベッドから供用を開始した。16歳~65歳の軽症から中程度の陽性者に対応するが、供用を始めた当日から25~58歳の男性3人と女性2人の5人が入所した。現在、亜洲国際博覧館には約100人の陽性患者がおり、近日中に数十人が同施設に転院してくる予定だという。

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 施設内には陽性か陰性化かを判定する検査施設もあり、1日当たり1500件の検査能力を誇る。これにより公立病院の検査能力が15%増加した。薬物による治療、人工呼吸器による治療などを状況に応じてすぐ対応できるようにしたほか、今後の感染症が再び訪れることも考慮して訓練施設も併設されている。15人の医師、40人の看護士、30人の検査員がここで働く。

 着工から約4カ月で完成させたが、これを実現した理由の一つとして、建築業界のトレンドの一つともいえるモジュラー統合建築(MiC)と呼ばれる工法を採用したことがあるという。一定の大きさのユニットを作り、それを積み木のように組み合わせていくことで建設していく方法。台風のシグナル10や50年に1度発生するような大雨にも耐える建物で、10年~20年は使える耐用年数を誇るとしている。

 感染症対策から非接触を意識する病棟は導線を徹底的に分けるようにしたほか、病室は陰圧室になっており、そのため入り口には2つのドアを設置。各病室にはトイレとシャワールームを完備した。ドア横に郵便受けのような空間を設置し、そこから差し入れなどを受け取ることができる。空間内には紫外線が放射されており、差し入れに付着している細菌を消滅させるという徹底ぶりだ。

 全病室にタブレットを置き、検温、血圧、酸素量などをタブレットに入力する形で病院に報告する。これはペーパーレス時もつながる措置だが、さらには各ベッドの上にも電子ディスプレーを配置して、患者のデータをカルテではなく、そこから取得できるようにした。データは共有することも可能で、ほかのデバイスを通じて、各医師、看護師などが患者の状況を把握しやすいようになっている。

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