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香港で26日からワクチンの接種開始へ 23日から予約受け付け

香港に到着した最初のワクチン

香港に到着した最初のワクチン

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 香港政府は2月18日、ワクチンの接種を26日に始めることを発表し、そのプロセスについても明らかにした。開始に先立ち23日よりネットで予約を受け付ける。香港でもついにワクチンの接種が始まることになり、ウィズコロナの世界において新たな段階を迎えることになる。

 香港で提供されるワクチンは、北京に本社を置く「科興控股生物技術(Sinovac Biotech/シノバック・バイオテック」」が開発した「克爾来福(CoronaVac)」、上海の復星医薬(Fosun Pharma)とドイツのビオンテックが共同開発した「復必泰(Comirnaty)」、イギリスのアストラゼネカとオックスフォードが開発したワクチンの3種類を各750万本、計2250万回分の契約を完了している。

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 日本では17日よりファイザー社製のワクチンの接種が始まったが、香港政府食物及衞生局(Food and Health Bureau)は2月18日、シノバック製のワクチン使用を緊急承認した。このワクチンは、ブラジル、トルコ、インドネシア、チリ、メキシコで使われているもので、無料で接種できる。2回の接種が必要で1回目と2回目の間は28日間の間隔を置くことが必要。1回当たり0.5ミリリットルで、筋肉注射を行う。適用年齢は18歳以上で、妊婦、母乳で育てている女性に関してはデータ不足であることから、医者と話し合いを進めることを推奨している。糖尿病、白血病などの病気を抱えている人は「接種には慎重な判断をしてほしい」としている。

 副反応は、頭痛、接種した部位の痛み、だるさが10%以下、筋肉痛、のどの痛み、関節痛、腹痛、食欲減退などが1~10%、嘔吐(おうと)、発熱、水疱めまいなどは0.1%~1%、便秘、目の充血、臭覚の異常、筋肉のけいれん、鼻血などが0.01%~0.1%などとなっている。アナフィラキシーといった深刻なアレルギー反応など、厳重な副反応は2月3日現在まで報告されていないとしている。

 2月23日からネットで接種予約の受け付けを始め、26日に接種を始める。3月上旬からは一般への接種を行う計画だ。シノバック製の第1弾100万回分が2月19日に到着し、復星医薬とビオンテック社製のものは2月末に100万本が到着する予定になっている。

 優先的に接種されるのは、1=医療従事者、新型コロナ対策業務従事者、2=60歳以上(70歳以上老人に同行する介護従事者は2人まで一緒に接種可能)、3=老人ホーム・障がい者ケアホームの入居者とスタッフ、4=公共サービスの維持に必要な公務員(環境衛生関係者、ゴミなどを処理する人、街頭の清掃員、市民との接触が多い人、規律部隊、郵便局の窓口で働く人など)、5=境界をまたぐ運送業者、出入境関係者(トラックドライバー、飛行機などの乗組員、空港ターミナルの職員など5つのグループ。

 接種場所は香港18区にある29カ所にある社區疫苗接種中心(Community Vaccination Centres)、1500カ所にある診療所、医院管理局(Hospital Authority)管理下にある普通科、老人ホームなどの4つで行う。社區疫苗接種中心のうち5カ所がシノバック製、24カ所が復星医薬とビオンテック社製のワクチンを提供することになっている。つまり、接種開始直後はシノバック製のワクチンが届けられる5カ所のみで行うことになる。

 実際の接種は社區疫苗接種中心で接種を行うことが多いと推察される。予約については、香港では政府が用意した場所で気軽にPCR検査を受けることができるが、そこで使われた予約システムにほぼ近いものになっている。

 具体的には、政府が提供するワクチン専用サイトに行き、名前やID番号、生年月日を登録。その後、1回目の接種の場所と時間、2回目は1回目の接種日により変化するため場所だけ決める。接種者が70歳以上で同伴者がいる場合は、同伴者の人数を登録する。登録が完了するとスマートフォンの予約の通知が来る。これをスマートフォンに保存するか印刷する(そのための専用ボタンあり)。

 接種当日は、指定した会場の入り口で検温(38度以上は入場不可)、手の消毒を行い、受付でIDカードと予約した通知を見せる。その後、手渡された資料を読み、手順を説明する動画を見る。OKであれば配布された資料に書かれている「同意する」の横にあるチェックボックスに印を入れる。

 その後、別な待機場所に移動し椅子に座って名前が呼ばれるのを待つ。名前が呼ばれたら接種するブースに案内され、IDカードで身分の再確認後、接種を受ける。接種後、担当者から接種を受けたことを記録した紙が手渡される。

 接種後、副反応を可能性があるため指定の場所で待機をしなければならない(30分程度を見込む。副反応が起きる場合を想定して政府は既に10億香港ドルの基金を設立している)。最後に2回目の接種の時間を決め、1回目の接種が終了となる。

 2回目の接種の前になると確認の通知がスマートフォンに送られてくる。後は1回目の接種後にもらった記録紙を持って、2回目の接種場所に向かう。2回目の接種のプロセスは1回目と同じだ。香港政府は専用アプリの配布も行っており、こちらからでも記録の管理が行うことが可能。政府は、プライバシーは保護されるとし、31日後は削除されるとしている。