香港銅鑼湾の日本人倶楽部と同じビルTower535に9月21日、焼き肉店「かくら」(Shop G05A, G/F & 1F, Tower 535, 535 Jaffe Road, Causeway Bay)がオープンした。
「500香港ドル以下で食べられる焼き肉」をコンセプトとし、昨年オープンした紅●の住宅街にある店と全て同じ価格を銅鑼湾店にも適用する。日本の焼き肉は食べ放題店も増える傾向がある中、網などもこまめに交換するなどして、「和牛を一番おいしい状態で楽しんでほしい」という。
紅●ではリピーターも多く、利用するシチュエーションに応じて、オーダーの内容に変化をつける客も多く、「うちの店の焼き肉の楽しみ方を分かってきた感じがする」とダイレクターの末永陽一さんは手応えを話す。多い客で1週間に1回、月に1~2回来る客もいるなどリピーターが多いという。近隣の住人が利用者の大半であるものの、香港島の中環や上環辺りから来てくれる人もいて、「香港島にもぜひオープンしてほしい」との声もあり、焼き肉屋の居抜き物件があったこともありオープンすることにした。
店内は4人掛けのテーブルを中心に100席を配置するが、四角いテーブルをつなげているため、大人数のパーティーなどでも利用しやすく、8人まで利用できる個室や20人用のパーティールームも用意する。
同店は佐賀に本店があり、米は佐賀県産の「さがびより」を、熊本の阿蘇白川水源の天然水を使って45分かけて釜炊きし、提供するが、肉については同店が設定する金額のコンセプトを守るため、流通量も多い鹿児島産和牛を使う。人気があるセットメニューは「おまかせコース」(1人398香港ドル、2人~)で、サラダ、キムチ盛り合わせ、上タン塩、せせりのネギ塩、エビの3つは塩で、特上ハラミ、黒毛和牛2種、焼き野菜、ミスジはタレで、最後に石焼ビビンバとスープで締め、デザートが付く。
盛り合わせは「響」(998香港ドル)は3~4人前で、タン塩、和牛ロース、和牛赤身、特上ハラミ、豚カルビ、鶏もも、せせり、ホルモン、ソーセージ、壺付けカルビを大きな皿にのせた。2人前で、タン塩、和牛特上カルビ、和牛ハラミ、和牛サーロイン、特上ハラミ、黒毛和牛中落ちカルビを盛り合わせた「雅」(998香港ドル)もある。
日本酒は佐賀県のものを扱いグラス売りもする。純米酒「東一」(180ミリリットル、58香港ドル)、大吟醸「鍋島」(720ミリリットル、1,280香港ドル)、特別純米「鍋島」(同、680香港ドル)を用意した。ワインはリーズナブルで、セネガルのシャルドネやチリのカベルネソービニオン(以上、ボトル180香港ドル、グラス60香港ドル)、シャトー・ティンバレイ(赤)2016(ボトル598香港ドル)など。
1店舗目のオープンの際は既に新型コロナ肺炎の拡大期であったこともあり、香港では規制は残るものの、好調が続いているという同店。「日本人は小さい頃から『今日は焼き肉を食べに行くよ』と言われると純粋にうれしいという気持ちが沸いてきたはず。香港にもそうした感覚が根付くよう頑張っていきたい」と末永さんは話す。
●=石へんに勘。
営業時間は12時~22時。