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駐在員の生活費ランキング、2年連続で香港が首位 

物価が高い香港では駐在員の生活費も高い

物価が高い香港では駐在員の生活費も高い

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 イギリスの人材調査会社「ECAインターナショナル」は12月15日、世界主要都市の駐在員生活費ランキングを発表し、香港は2020年に引き続き2年連続で1位となった。3位は東京がランクインした。

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 この調査は2005年に始まったもので、今回は世界121カ国・地域にある208の都市について2021年3月から9月までの期間で調査した。具体的には、食料(乳製品、肉、魚、果物、野菜)、ベーシック(日用品、消耗品、レジャーなど)、一般(衣料、電気製品、アルコール、タバコなど)、光熱費、公共交通機関の5項目を対象に調査する。

 ランキングを見ると、2年連続1位の香港に続いたのは、ジュネーブ。前年の4位から2つランクを上げ2位になった。3位の東京は前年の3位から1つ順位を下げた。以下、4位はニューヨーク(前年3位)、5位はテルアビブ(同7位)、6位はロンドン(変動なし)、7位はチューリッヒ(同5位)、8位はソウル(変動なし)、9位に上海(同11位)、10位に広州(15位)が入った。トップ20まで広げると、横浜が16位にもランクインしているが、前年の10位からは順位を6つ落とした。ECAによるとトップ20のうちアジアが半分の10都市だったとしている。

 香港がトップについた理由について、同社のLee Quaneリージョナル・ディレクターは「今年の物価上昇幅は2.7%と予想。2019年の逃亡犯条例改正案に端を発した反政府デモと2020年からの新型コロナウイルスによる停滞から回復基調にあるということが分かった」とした。

 具体的に価格の比較を見てみると、コーヒーは香港は5.1米ドル、ニューヨークは5.08米ドル、ロンドンが4.09米ドル、100グラムのチョコレートでは、ニューヨークが3.83米ドル、香港は米3.67ドル、シドニーが2.65米ドル、1リットルあたりのガソリンは香港が2.71米ドル、ロンドンが2.03米ドル、シドニーは1.19米ドル、フィットネスジムの年会費は香港は1,395米ドル、ロンドンが1,335米ドル、シドニーが1,034米ドルなど、多くの項目で香港がトップだった。

 一方、東京と横浜が順位を落としたが、ECAは、このところ日本でも大きな話題となっている「安い円」をその理由として挙げている。世界的には原油高の影響を受け生活費が上昇要因になっており、日本も円安で石油を含めた輸入品の価格が、コストプッシュインフレになっているが、円安はそれを差し引いても駐在員にとっての生活コストを下げることにつながっていると評価している。

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