香港の高級スーパーマーケットの一つ「city'super」が昨年末、金鐘の駅構内に新ブランド「city'super EKI」(Kiosks ADM 26-27, MTR Admiralty Station, Admiralty, Hong Kong)をオープンした。
「RF1」のサラダは個包装のパックに分けたものが1つのセットに
「世界中のプレミアム商品を幅広く提供する」というcity'superの理念を継承しつつ、「高品質」「すぐに使える」「斬新」という3つの要素を取り入れ、駅ナカという場所を生かした商品ラインアップをそろえる。コロナ禍で18時以降の店内飲食が禁止となる香港では、自宅や友人、家族の家で食を共にする回数も増える中、用途に合わせて短時間で購入できるのが特徴。
壁面に冷蔵庫を並べ、420平方フィートの広さに700種類以上の商品を取りそろえた。モール内の店と差別化を図るため、新たにキャラクターも作った。
コンビニエンスフード的な要素を採り入れつつも、仕事帰りにも利用しやすいよう商品を考え、目指すところは、駅ナカのコンビニ的な存在でありつつ、コンビニ文化を覆して「グルメ体験を再定義し、高品質で、すぐに楽しめる」店だという。食品以外も「ちょっとしたギフト」としてプレゼントできる商品や折り畳み傘、マスクなどの商品も並べる。
同ブランドのスーパーにも入る日本のブランド「RF1」のヘルシーサラダは、今回初登場の商品を目玉として用意した。RF1は、「ビタミンACE ベジサラダ」「ポテトサラダ プレーンヨーグルトドレッシング」を販売。お好みのドレッシングをミックスして真空パックのようにパッケージすることで劣化を防ぎ、「ボリューム感のあるヘルシーな食事を楽しむことができるようにした」という。
リトルマーメードは北海道直送の牛乳で作る「北海道牛乳パン」を販売したり、コンビニではほとんど見かけない「日本の山形A5ランク和牛ハンバーグ弁当」も用意。山形県で「丹精込めて育てられた」という和牛は「柔らかくて豊かな口当たりが特徴」と言い、駅ナカにも和牛アイテムをそろえた。
100年以上の歴史を持つイタリアの「ピオ・トジーニ(Pio Tosini)」のパルマ産生ハムや、世界各国の高級チーズなども並べるが、それぞれ数種類のハムをミックスしたセットなども用意している。カップラーメンなども充実させた。日本に行けない現在の状況を考え、ヤマダイの「ニュータッチシリーズ」の「北海道みそバターラーメン」「静岡焼津かつおラーメン」など、各県を打ち出す商品を並べた。電子レンジで加熱できる紙の弁当箱とスプーンなどもパッケージングする「TANZENのレト弁シーリーズ」では「親子丼」「中華丼」「牛丼」を販売。白米と牛丼の具、スプーンが一緒になったセットで、日本では、災害などの非常時でも、このセットだけで牛丼が食べられるというレトルトの弁当。北海道産の「ななつぼし」も使っている。
ほかに非常時にも使えるフリーズドライ商品も用意。「さんわコーポレーション フリーズドライ親子丼の具」はお湯を入れて約30秒かき混ぜるだけで親子丼の具の部分ができるが、そこに炊かずに食べられる尾西食品のご飯「アルファ米」を並べて販売することで、日本のフリーズドライ商品も紹介している。
健康を意識したコーナーも登場。「博多屋豆乳」「フレッシュジュース」「ミルクケフィア」「こんぶ茶」など、腸内環境を整える発酵飲料のほか、沖縄の「シークヮーサージュース」など、「忙しい毎日の中でも手軽に高級な健康食品を購入できるようにした」という。
営業時間は8時~21時。