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香港・大坑にファイヤー・ドラゴンの博物館 デジタル技術を駆使した舞も

香港の風物詩のひとつでもあるファイヤー・ドラゴン・ダンスの博物館が登場

香港の風物詩のひとつでもあるファイヤー・ドラゴン・ダンスの博物館が登場

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 中秋節を特徴付ける伝統的な祭りの一つ「大坑ファイヤー・ドラゴン・ダンス(舞火龍)」にまつわる博物館「大坑火龍文化館(Tai Hang Fire Dragon Heritage Centre)」(12 School Street, Tai Hang, Hong Kong Tel:3513 7772)が大坑(Tai Hang)が6月にソフトオープンし、現在、個別に予約を受け付けている。

全長約67メートルに及ぶドラゴンは約300人で担ぐ

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 2011年に中国全体の無形文化遺産に指定された伝統行事の舞火龍。言い伝えは1880年までさかのぼり、疫病発生の厄除けをきっかけとしてここまで発展してきた。ファイヤー・ ドラゴン・ダンスは、毎年の中秋節の3日間に浣紗街(Wun Sha Street)を中心とした大坑エリアを練り歩くが、全長約67メートルに及ぶドラゴンは約300人が担ぎ上げて、まるで生きているかのように舞う。舞火龍は基本的にわらやトウなどでできており、そこに7万本の線香を取り付ける。ドラゴンの頭の歯や舌はスチールなどで作り、目の部分は電気灯が付けられていることもあり重さは約45キロに及ぶ。そのため頭の部分だけで8~10人が必要となる。胴体は31の節があり、頭と胴体の総重量は 100 キロを超える。

 博物館はもともと1909年に建てられた「孔聖義學」という学校で、貧しい人たちを受け入れて勉強してもらうところだった。太平洋戦争中の日本統治下の時に建物は破壊されたが、1949年、「中国球王」と呼ばれたサッカー選手の李惠堂氏の尽力により再建された。1936年のベルリン五輪のサッカー種目で香港が参加。代表のメンバーのうち9人は大坑出身者で、その一人が李氏だったという。1953年からは「孔聖會小學(Confucius Primary School)」、1982年からは「孔聖會維多利亞英文小學(Confucian Society Victoria English Primary School)」という学校に名前を変えていった。2007年になると児童合唱団や文化協会の事務所として使われるようになり、2010年に第3級の歴史的建造物に指定された。2015年香港政府はこの建物をファイヤー・ドラゴンの博物館として再活用することを決め、2019年に着工。このほど完成した。

 博物館の創設は、舞火龍をより知ってもらうことができるほか、歴史的建造物の再活用ができることから、まさに一石二鳥のプロジェクトとなった。

 地上階は土産店と展示室で、ファイヤー・ドラゴンの歴史、文化的背景を説明するほか、デジタル技術を駆使して参観者が中秋節での舞を鑑賞しているように感じる体験ができる。この建物の歴史や保存家庭、客家の文化も知ることができるよう工夫する。1階は客家料理を提供する中華料理店で、2階は多目的活動空間でワークショップ、文化講座などが開かれるスペースとして活用する。

 現時点でグランドオープンは8月下旬以降を予定している。12月31日の大みそかからガイドツアーも行う予定。

 営業時間は10時~18時。月曜定休。入場無料。要予約。

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