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香港政府、歴史的建造物再開発計画を決定 4カ所を採択

湾仔にある「景賢里(King Yin Lei)」内部の様子

湾仔にある「景賢里(King Yin Lei)」内部の様子

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 香港政府は6月14日、歴史的建造物の再開発について決める「第六期活化歴史建築●伴計劃(Batch VI of Revitalising Historic Buildings)」について、「大潭的大潭篤原水抽水站員工宿舍群(Tai Tam Tuk Raw Water Pumping Station Staff Quarters Compound in Tai Tam)」など4つの建造物について採択した。新たに前北九龍裁判法院(Former North Kowloon Magistracy)」が追加の建造物として加わったが、今年後半に最終結果が発表される。

「大潭的大潭篤原水抽水站員工宿舍群(Tai Tam Tuk Raw Water Pumping Station Staff Quarters Compound in Tai Tam)」も認定

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 香港政府には1444の歴史的建造物があるが、発展局(Development Bureau)が中心となって2008年より22個の歴史的建造物の再生事業を行うことを決定し、これまでに大澳(Tai O)にある「舊大澳警署(Old Tai O Police Station)」、太子(Prince Edward)にある「雷生春(Lui Seng Chun)」、深水〇(Sham Shui Po)の美荷楼(Mei Ho House)など10カ所の建物については修復を終え、稼働している。大坑(Tai Hang)にソフトオープンしたばかりの「大坑火龍文化館(Tai Hang Fire Dragon Heritage Centre)」は第4期に採択されたもの。

 今回は42カ所の建造物が申請を行い、政府のほか、歴史、芸術、技術者などの各業界の識者合わせて21人が評価した。評価基準は歴史的価値と重要性、技術面、運営計画などの経済面を含め5項目で評価する。

 採択された「大潭的大潭篤原水抽水站員工宿舍群」は水道関係で働いている人たちの宿舎で1905年にマネジメント層用、1907年に一般職員用、1936年に2棟目の職員用宿舎が完成。延べ床面積607平方メートルの法定古跡。水に関する知識を深めてもらう施設として活用する。

 2つめは●湾(Tsuen Wan)にある「白樓(Homi Villa)」で、インド人商人の律敦治(Jehangir Hormusjee Ruttonjee)さんが1930年代に建てた家。460平方メートルあり第3級の歴史的建造物に指定されている。律敦治は湾仔(Wanchai)にある律敦治醫院(Ruttonjee Hospital)の創設にも関わっているが、自宅を中国の歴史などが学べる場所に改装する。

 湾仔にある「景賢里(King Yin Lei)」は1937年に建てられた法定古跡で1735平方メートルある。「禧廬(Hei Lo)」とも呼ばれたこの建物は、岑日初と岑李寶麟夫妻が建設した家。大家が変わりながらも、映画のロケなどにも使われてきた。こちらをプーアル茶と漢方薬の施設として活用する考え。

 馬灣(Ma Wan)にある「芳園書室(Fong Yuen Study Hall)」は第3級の歴史的建造物で、面積は140平方メートル。1920~1930年代に建てられたと推定されている。学校として使われてきたが、ここ数年注目されているSTEM教育に力を注ぐ場所にする。

 政府は、この4つの建物に5億8,600万香港ドルの修復費用の予算を組み、2025年までに修復を終了させ、かつ営業開始を目指す。これに伴い90人の雇用を生み出すと試算する。加えて、これとは別に1,500万香港ドルの運営費も補助する。

 当初、この4つが対象の予定だったが、深水●の「前北九龍裁判法院(Former North Kowloon Magistracy)」が追加の建造物として加わった。1960年に建てられた第2級建築物で、面積は7673平方メートルある。この裁判所の利用方法などを含め採択するかどうかは今年下半期に最終決定を下すとしている。

 ●伴=にんべんに火、●湾=草かんむりに全、深水●=土へんに歩

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