灣仔駅にもほど近い船街に10月26日、カジュアルなスペイン料理を提供するBARBAR(バーバー)」(Shop A, G/F, 9 Ship Street, Wan Chai Tel:2810 0008)がオープンした。同店の運営はEpicurean Group。スペインワインバー&タパスバーを組み合わせたことも「BARBAR(バーバー)」と名付けた由来だという。
上環でオープン以来人が絶えないスパニッシュタパスバー「Pica Pica」のクリエーティブディレクターでスペイン人シェフのエドガー・サヌイ・バラホーナ(Edgard Sanuy Barahona)さん指揮の下、14歳で料理のキャリアをスタート。スペイン料理で経験を積んだロナルド・N・ネルソン(Ronald N. Nelson)料理長が調理を担当する。
店内は、カジュアルにタパスを楽しむカウンターと、2人がけや4人がけのテーブルエリア、ワインバーエリアから成り、カウンターには革製のバースツールが並ぶ。席数は50席。白いタイルに白い天井、石と木材のフローリング、大理石のカウンター、ペンダント型の天井照明器具、壁に飾られた大きな鏡が特徴。
特にドリンクに力を入れ、クラフトジンを使ったものやサングリアなどスペインらしいメニューも多数用意することに加え、豊富なスペインワインのグラスセレクション特徴。
メニューのコンセプトは「伝統的でありながらも遊び心があること」。メニューの多くはゼロから作るもので、タパス、スペインハム、コールドカットをはじめ、スペイン料理などはアルコール類との相性も考えながら構成するという。
イベリコハムコロッケ(1個18香港ドル)、バカラオ(塩漬けの干しタラ)コロッケ、アイオリソースを添えたピキーリョ(1個23香港ドル)、シシトウのようなパドロンピーマン(56香港ドル)などのオーソドックスなタパスメニューは、一口で食べられるサイズで用意する。
ロシア風ポテトサラダ「Rusa salad」(68香港ドル)はシェフの子どもの頃の思い出が詰まったメニューで、当時はしゃいで海で泳ぐと、おなかがすいた頃にそれぞれの家庭ごとにこのサラダがあったという。卵やマヨネーズの要素も大きく、オリーブオイルも多く利かせている。ほかにもシェフが、トーストしたブリオッシュに地元のカラマリの輪切りとイカ墨アイオリを詰め込んだサンドイッチ「ボカディージョ」(55香港ドル)も、バゲットを使わず少しアレンジを加えた。
オープンに当たり、非常に高い温度になるスペイン製オーブンも導入したことで、「肉や魚介類の周りに瞬時に皮がしっかりと焼き上がり、肉汁を閉じ込めて風味を豊かに仕上げる」という。焦がしネギの上にヘーゼルナッツ、ネギ、ビーツジュースに軽く漬けた角切りサーモンを乗のせ、ピリッとしたコルニチョンドレッシングをかけたメニュー(95香港ドル)にも、このオーブンを利用する。
ほかにも炭火で焼いた骨付き牛のリブ(288香港ドル)には、カボチャのピューレ、ニンニクが利いたスパイシーでオイリーなソース「モホロホ」とパクチーをベースにした「モホヴェルデ」を合わせる。
パエリア、ライス、パスタパエリア「フィデウア」にも手を加え、イカ墨、ミックスシーフード、アイオリをトッピングした「アイコニックブラックパエリア」(小=125香港ドル、大=198香港ドル)、鳩のソースで炊いたご飯に地元の鳩も少しトッピングした「Pigeon rice」(小=145香港ドル、大=230香港ドル)は、リクエストに応じてフォアグラを追加することができる。
シナモンとスパイスを加えた赤ワインで煮込んだ洋梨に、サングリア風にライムをトッピングし、カタルーニャ風フレンチトースト「トリハス(Torrija)」にマスカルポーネチーズやライムシャーベットを加えたデザート(78香港ドル)も用意した。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~23時。