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香経の年間PVランキング1位は「ANA、香港到着便運航停止」

コロナ関連記事がランキングを総なめにした2022年

コロナ関連記事がランキングを総なめにした2022年

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 2022年香港経済新聞の年間PV(ページビュー)ランキング1位に輝いたのは、上半期同様、ANA便が6人の陽性者で香港到着便が運航停止になったことを伝える記事だった。

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 1位のニュースは、香港着陸の各航空会社に課される特定の国や地域からのフライトを禁止したり、特定の同じ出発地から香港に到着する便を一定期間禁止したりする措置「熔断機制」についての記事だった。1位にランクインしたANAだけでなく、JAL、キャセイほか多くの航空会社が適用を受け、影響を受けた時期もあった。

 ランキングは、今年1月1日から12月15日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。

1. ANA、6人の陽性者で香港到着便が運航停止に 濃厚接触者の隔離は14日に短縮(1/10)

2. 香港で初のオミクロン株の市中感染を確認 77カ所を対象に強制PCR検査も(1/3)

3. 香港、海外からの入境者への検疫を5日へ 感染者・濃厚接触者の検疫期間も短縮(12/12)

4. 香港におむすび店「華御結」のグローバル旗艦店「OMUSUBI」(1/3)

5. オミクロンに翻弄される香港 スターフェリーは経営危機、強制検査は優先事項ではない(3/19)

6.香港、遂に隔離を廃止へ 入境後の防疫措置は3日間の健康観察期間のみ(9/24)

7. 香港のスーパー「シティースーパー」が新ブランド 駅ナカに初挑戦(1/10)

8. 香港市民全員への3回の強制検査 2回接種の自宅隔離者、陰性なら7日で終了(2/28)

9. 香港のオミクロン株、サービス業直撃 鳳城酒家が閉店、陸羽は休業へ(2/17)

10. 1万香港ドル分の電子マネー支給へ 第1弾は4月から5,000香港ドル分給付(3/10)

 2位には、香港内でオミクロン株の市中感染が初めて見つかったニュースがランクイン。3位は最近のニュースとして、香港、海外からの入境者への検疫が5日になったという話題だった。入境後自由にレストランなどにも入店できるようになったものの、2日目はPCR検査、5日間は毎日抗原検査のアップロードなどが必要な状態が続いている。6位の入境者への隔離がついに廃止となったニュースも香港にとってはウィズコロナに向かって一区切りとなる注目の話題だった。

 3位と7位には日本食材を使った新店のニュースがランクイン。上半期もランクインしていたが、100店舗達成を果たしたおむすびの「百農社」のグローバル旗艦店がオープンしたニュースや、かねて日本食材を扱う高級価格帯スーパーとして知られてきたCity’superが駅ナカに初挑戦した店の記事などに人気が集まった。

 5位にはオミクロン株の影響を受けて香港の景観を象徴するスターフェリーが経営危機に陥っていることを報じたニュースがランクイン。ほかにも9位にもある通り、コロナ禍で倒産した数々の店についてのニュースも多く上位にランクインし、多くのサービス業が影響を受けたことが分かる。一般的に外食が多い香港人の食のスタイルも大きく変化した。現在は営業時間の規制はなくなったものの、いまだに早く店を閉めるところも多い。

 10位は同じコロナ関連の記事としても、1万香港ドル分の電子マネーが支給されるという少し明るい話題に注目が集まった。香港政府は支給に当たり、それを全て期限付きの電子マネーとし、必ず消費に回るようにしたほか、支給に合わせて各ショッピングモールや商店などがさらに多くの商品券に交換できたり、割引価格を設定したりするなど、「香港らしさ」も垣間見られた。

 コロナ措置が続いてきた香港では昨年と比べても新型コロナ肺炎に関連するニュースがほぼ全てを占めた。オミクロンの影響は大きく、感染者爆発、防疫措置、ワクチンを前提とした社会のスタートなど、変化があった1年でもあったが、中国本土より一足早くウィズコロナに舵を切り、海外への渡航も可能になったことで人の動きに変化も出始めた下半期であった。

 10位以内にはランクインしていないものの、日本関連企業、日本食材を使うレストランや店のオープンなども変わらず続いた。日本への渡航制限もなくなり、個人旅行も解禁したことで多くの香港人が日本を訪れているものの、まだコロナ禍前の4分の1程度のフライトしか回復していない。隔離がなくなったことで、往来は自由になったが、かつてのように多くの観光客、出張者が行き交う街に戻っていない。

 7月1日、香港は返還から25年を迎えた。30万人以上の人が香港を離れる決断をし、海外移住した。しかし一方でこの香港で生きていかなければいけないという若者たちの新しいビジネスも生まれている。また日本関連で言えば、今年だけでも数百店の日本食材を扱う店が開業し、新規店のオープンも続く。一方香港人が持つ力の一つでもある「消費力」は衰えていないものの、海外に行けるようになったことでその消費が香港域内でされない様子も見える。今後最大の課題は中国本土との往来、ビジネスの再開だ。

 来年以降も香港コロナ関連の情報をしっかりと伝える一方で、ここ香港で生活する人、香港とのビジネスをする人にも役立つ日々のニュースをいち早く伝えていきたい。

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