ランタオ島の梅窩（ムイオー）に12月17日、アジア最大級のマウンテンバイク練習場「梅窩マウンテンバイクトレーニンググラウンド（梅窩越野單車練習場）」がオープンした。難易度は初級～中級とし、ダートジャンプ台、砂利道などさまざまな設備を備えた練習場で、初心者向けや子ども向けの設備も備える。香港政府土木工程拓展署が進める「ランタオの持続可能な開発の強化プロジェクト」の一環として、4,000万香港ドルを支出し、3年半をかけて完成した。

今回のマウンテンバイク練習場とその周辺のコース

　かつて梅窩は、ランタオ島の玄関口とも言われたところで、香港とは思えぬほどのどかな雰囲気に包まれたエリア。バーベキューなども楽しめる「シルバーマインベイ（銀鉱湾泳灘）」が知られており、中環から約30分、フェリーを使って直通で行くことができる。

　利用者は旧新界南方中学校の建物の裏手、梅窩下水処理場の近くを歩いて、同施設の東側入り口から入ることができる。練習場でマウンテンバイクの貸し出しはないが、フェリー乗り場近くにマウンテンバイクをレンタルできるショップ「老友記單車專門店」などもあり、種類によって料金が異なるが300～800香港ドルで10時～18時の乗り放題のプランなども用意されている。ヘルメットなども無料でレンタルでき、同練習場で必要な手袋や膝パットなども販売している。

　広さは4.5ヘクタールあり、コースの距離は9キロにも及ぶ。練習場には、砂利道、凸凹道、ジャンプ台、細い木製トラックなどを作った。難易度を5つに色分けし、大人用と子ども用それぞれの2つのダートコースも設定するなど、さまざまな特徴を備えている。 国際マウンテンバイク協会が採用するトレイル難易度グレードシステムに従ってグレード分けした。

　同練習場の建設は、ランタオ島南部のクロスカントリーサイクリング・トラック・ネットワークの改良と拡大の一環で行い、プロジェクト第2弾として完成した香港最長となる全長18キロに及ぶ環状マウンテンバイク・トレイルの一部となる。

　プイオー（貝澳）からカウリンチョン（狗嶺涌）、チーマーワン（芝麻灣）までの既存サイクリングコースを整備する第1期は2017年10月に完了した。 今回の練習場を含む第2期工事では、チーマーワン半島のサイクリングコースも拡張。これにより、南ランタオのサイクリングコースは全長44.5キロとなった。

　第3期工事では、同練習場のサイクリングコースと芝麻灣のサイクリングコースをつなぐ予定。「芝麻灣半島を一周してトレーニング場まで行けるようにしたい」とする。来年には南ランタオのサイクリング練習場南「大嶼越野單車訓練場」がオープンし、初級・中級・上級のコースを用意する予定で、マウンテンバイク・トレイルが「少しずつ充実していく」という。

　練習場には公衆トイレと救護室があることに加え、週末は住民ボランティアも同施設をサポートする。

　入場無料。