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香港のフードテック企業が提供する植物性豚肉 中華料理店が点心に使う

「Mott 32」で提供する点心メニューの数々

「Mott 32」で提供する点心メニューの数々

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 香港の植物性食品イノベーションブランド「Plant Sifu」として展開する植物由来の肉を使った点心の提供が4月3日、「Mott 32」「Sha Tin 18」などで始まった。

D.H.K. Seafood Restaurantで提供する植物由来肉を使った中華メニュー

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 豚ひき肉を使う中華料理を「肉なしでおいしく楽しんでほしい」という思いから、Plant Sifuのイノベーターであるジョシュア・ンー(Joshua Ng)さんとアンドリューレン(Andrew Leung)博士が2020年、Good Food Technologies社を設立。食感、ジューシーさ、香り、調理性を実現するために、コンニャクと豚の脂肪を模した100%植物成分で特許技術AROMAXを開発した。点心はラードを多く使うイメージもあるが、調理すると半透明になり、「料理のジューシーさを引き立て、ラードなどの動物性油脂の使用も削減することができる」という。

 Mott32では6月30日までのランチタイムで提供する。リー・マンシン(李文星)エグゼクティブシェフは「Mott 32は創業以来、サステナビリティー(持続可能性)を大切にしてきた」と話す。「持続可能な食材を調達し、植物や肉の代替品のみを使って限界を超えることを追求して、看板料理や顧客のお気に入りを再現した」という。

 上海の定番料理で「豚肉」を使う「上海素肉小籠包」(4個85香港ドル)は、植物由来の肉を使い、薄い餃子の皮をかむとジューシーな肉汁があふれるが、一般的な豚肉は使わない。クリスピーさも残した腸粉「脆皮素肉腸粉」(120香港ドル)は、ライスペーパーの上に柔らかいライスヌードルを巻き、マッシュルーム、ミックスベジタブル、植物性豚ミンチを包んで、食感のコントラストを表現した。

 シュウマイ「羊肚菌燒賣」(4個80香港ドル)は、香り高いモレル茸(たけ)と植物性豚ミンチを混ぜ、ネギ入りまんじゅうの「素肉?花巻」(3個75香港ドル)は植物性豚ミンチとネギを漬け込み、家庭の味を再現した。

 灣仔にある「疊●居(D.H.K. Seafood Restaurant)」では、点心6種と広東一品料理8種に植物由来の豚肉を採用した。同店は40年以上にわたり香港の中華料理界で著名なベテランレストランター、チャン・リャン(陳年)シェフが率いる高級本格広東料理。点心は14時30分まで提供し、一品料理はディナーも含めて提供する。同店では、豚肉とエビのシウマイの「昔ながらの」作り方にこだわり、乾燥させたフィッシュパウダーを使うことで知られる植物性豚肉のシウマイ「素肉蒸燒賣」(4個80香港ドル)に「さらなるうま味を持たせた」という。その他のエビのスープが滴る湯葉巻き「哈蝦素肉湯鮮竹卷」(3個70香港ドル)のほか、植物性豚肉を使った香港版酢豚「●●素肉球」や植物性豚肉と豆腐の揚げ物「炸素琵琶豆腐」(以上240香港ドル)などを開発した。同店は6月30日までの提供を予定する。

 沙田のハイアット リージェンシー内の中華料理「沙田18」では、ホー・チュンフン(何振雄)料理長が「自然の風味のコントラスト」を意識して5つの点心を創作した。点心はそれぞれ、植物性豚肉を使いながら、甘みや漬け物など味の濃い食材との組み合わせを考え抜いたという。4月30日まで提供。

 植物性豚肉とビーツの蒸しギョーザ「蒸素肉紅菜頭餃」(4個60香港ドル)は、新鮮なビーツジュースが半透明の餃子の皮から透けて見え、手切りのビーツと低脂肪の植物性豚肉を包んで見た目にもこだわった。植物性豚肉と根菜の蒸し餃子「蒸素肉搾菜餃」(4個60香港ドル)もほうれん草の汁を使って春らしい緑色を表現している。

 中国北部風の「植物性豚肉、紅棗、もち米の蒸し団子」蒸素肉紅棗糯米餃(4個60香港ドル)は、もち米に甘みと香りを加えるナツメをトッピングしたシューマイ。植物性豚肉と野菜の蒸しパン「蒸素肉搾菜餃」(3個60香港ドル)はふわふわの生地の中にジューシーな植物性豚肉と青菜の漬物を入れた。春巻き「香脆素肉辣●菜春卷」(4個60香港ドル)には、植物性ミンチと韓国風キャベツのマリネをミックスし、「味覚に刺激を与える」という。

 2020年の発売以来、この植物性豚肉を中華料理のシェフたちに提案し、「その汎用性とマイルドなオリジナルフレーバーがいろいろな調理法を可能にすると評価してもらってきた」という。今回、「飲茶にも取り入れてもらうことで、植物由来の中華料理の先駆者として、香港の優れた中華料理店と提携し、中国の食文化、伝統、革新が一体となった創作点心を紹介できることに興奮している」と開発者は話す。

 ●=喜喜、●●=口へんに古、口へんに魯、●=酒へんに庵。

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