「第33回HKTDC香港ブックフェア」が7月19日、香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で開幕した。
今年のブックフェアは昨年同様、「Reading the World: Stories of Hong Kong(世界を読む。香港の物語)」のキャッチフレーズの下、「Children’s and Young Adult Literature, (児童文学とヤングアダルト文学)」をテーマに掲げ、香港の歴史と文化の発展についてより深く理解してもらうとともに、一般に読書の楽しさを広めることを目指す。期間中、著名な作家や講師を招き600以上のセミナーや文化活動を企画した。香港スポーツ&レジャー・エキスポ、HKTDCワールド・オブ・スナックと並行して開催し、合わせて約760社が出展。アートギャラリーでは「Featured writers of the theme of the year and Treasures of Lingnan Culture(注目作家と嶺南文化の宝物)」という2つのテーマをもとに展開し、9人の作家が児童文学をテーマに、その進化について意見を戦わせる。
香港政府傘下のクリエート香港(CreateHK)が後援する「ワールド・オブ・アート&カルチャー」ゾーンでは、国際文化交流の東西の中心地としての香港の地位をさらに強化するため、フランス、ハンガリー、スイス、スペイン、韓国、ブルネイなど24の国と地域から、若者を中心としたテーマに関連する文学や文化芸術を紹介。芸術、文化、創造性を体験できるワークショップも開き、異文化への理解を深められるよう支援する。
ブックフェアのハイライトの一つ「セミナーシリーズ」は、「著名な作家」「英語と国際的な読書」「知識の世界」「子どもと青少年の読書」「自己啓発と精神的成長」「ライフスタイル」「香港の文化と歴史」の8つのテーマで展開する。
日本勢も、並行して開催する「香港スポーツ・レジャーエキスポ」にブースを構え、21の自治体や企業が出展。日本政府観光局(JNTO)は、かつての古い町並みの雰囲気を再現した「没入型日本伝統文化体験パビリオン」とし、大型モニターを使った観光動画の上映やけん玉のパフォーマンスなどを用意した。
青森県ブースは青森から本物の「ねぶた」を香港に持ち込み、中から光も当ててねぶたを設置するなどして存在感をアピール。人気のフォトスポットになっている。栃木ブースでは、7月15日に運行を始めたばかりの東武鉄道の新型特急「スペーシアX」を紹介。車体の大きな切り抜きの前で、制服を着て写真を撮れるようにしたり、日光をはじめとした栃木県内各エリアを紹介したりする。
在香港日本総領事館は東北・北関東などの関連の展示を中心に行う。ほかにも領事館のステージとして、今年は「空手」を選んだ。空手は東京オリンピックの女子空手(形)で香港代表の劉慕裳選手が銅メダルを獲得するなど、香港でも注目が集まる競技。22日に開催されたステージでは、香港で空手を習う子どもたちを中心に、下は3歳の子どもも含め30人が「形」「組み手」などを披露。岡田総領事(大使)も正拳突きで板割りを披露、続いて日本情報を発信するインフルエンサー「Peggy先生」も手刀(チョップ)で板を割り、会場を沸かせた。
開催時間は、22日・23日(1階・3階)=10時~23時、23日・24日(5階)=10時~21時、25日(全フロア)=9時~17時。入場料は、大人=30香港ドル、子ども=10香港ドル(小学生、身長1メートル22センチ以下)、3歳以下と65歳以上は無料。チケットはウェブ、セブン-イレブン、サークルKなどのコンビニエンスストアでも販売する。今月25日まで。