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東京オリンピック、香港から過去最大の選手団 18区でパブリックビューイング実施へ

香港の空港から日本に飛び立った香港選手団

香港の空港から日本に飛び立った香港選手団

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 香港政府康樂及文化事務署(LSCD)は7月23日に開幕する東京オリンピックに合わせ、香港内18区にある指定体育館でパブリックビューイングを行うと発表した。放映権を香港政府が購入したこと、日本との時差が1時間しかないことで実現した。

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 オリンピックの放映権はこれまで、香港のテレビ局同士で争っていたため、特に有料の放送局が獲得した場合、放映権を獲得した放送局と新たに契約するか、少し放送される無料地上波での放送を見るか、スポーツバーで観戦することがほとんどだった。東京オリンピックの放映権に関しては、2019年の逃亡犯条例改正案でのデモや新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで放送契約自体がなかなか決まらない事態となっていた。香港政府と電通が10回にわたる協議を重ねた結果、5月7日に合意に達し、同11日に発表された。

 香港政府はTVB、Viu TV、香港開電視、Cable TV、Now TVの5局にサブライセンスの形で放映権を与えることになった。これにより香港市民は確実に東京オリンピックを観戦できるようなった。併せて、18区にある各体育館からそれぞれ1館を選び、「奧運直播區(Olympics Live Zone)」と題してパブリックビューイングを行うことも決めた。日本とは時差が1時間しかないことから、オリンピック競技を一日フルに観戦できることも決め手となった。7月23日の開会式は17時から、九龍公園體育館(Kowloon Park Sports Centre)で行い、翌24日~8月8日の大会期間中は8時~23時、体育館を開放する。

 7月8日には選手、大会関係者、香港政府関係者、在香港日本国総領事館の和田充広総領事らも出席をして、壮行会も行った。香港代表は過去最大の46人で38の競技に出場する。金メダルを獲得すれば500万香港ドル、銀で250万香港ドル、銅で125万香港ドルの報奨金が与えられる。

 日本の自治体の中で香港代表の各スポーツの選手団を受け入れるチームはあまり多くないが、その中で山形県米沢市はホストタウンとして数年前からフェンシングチームと交流を温めてきた。女子フェンシングチームには美人選手として香港市民のアイドル選手的な存在になっている江旻●(Vivian Kong)選手はエペに出場。現在は世界ランキング7位で、2019年3月11日付けの世界ランクでは1位になったこともある。ワールドカップ2勝、世界選手権でも銅メダルを獲得しており、香港選手団の中でも数少ないメダル有力候補だ。男子フルーレでは世界ランク8位の蔡俊彦(Ryan Choi)選手にも注目が集まる。

 ほかにも女子競輪に出場する李慧詩(Sarah Lee)選手は近年で最も成功した香港人のアスリート。2012年のロンドン大会銅メダル、2016年のリオ・デ・ジャネイロ大会7位となっているほか、アジア大会などでも好成績を収めてきた。3度目の五輪で再びメダルを目指す。

 ●=りっしんべんに恵。

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