日本を代表する生活雑貨ブランドで、かつて香港人に親しまれた「LOFT」が8月下旬から1年間の期間限定店として旺角の大型商業施設「MOKO新世紀廣場」にオープンする。香港に「LOFT香港」(Shop 141, Level 1, MOKO, 193 Prince Edward Road West, Mong Kok, Kowloon)として登場してから、36年ぶりの再上陸となる。運営は香港で「3coins」など日本ブランドを展開するYAICHIグループが担う。
1987年に西武百貨店渋谷店別館で始まったLOFTは、単なる雑貨店ではなく「時代を切り取る生活雑貨店」として成長した。日本全国に183店舗を展開し、2026年2月期の単体売上高は1,371億円に達する。LOFTの哲学は「時光之器(Time Vessel)」というブランドコンセプトに集約され、日常必需品を単なる消費財ではなく「時代の空気を映すアイテム」として提案してきた。
香港人にとってもLOFTは特別な存在として愛されてきた。かつて訪れた人々は「買い物リストなしで歩き回り、思いがけない発見を楽しむ場所」として記憶されている。1990年に金鐘のパシフィック・プレイス(太古廣場)の西武デパートへ出店したのに始まり、当時の西武傘下だったロフトや無印良品などのライフスタイル雑貨が香港に持ち込まれ、画期的なトレンドスポットとなった。3年後に香港西武の事業が、香港の実業家である潘迪生さんが創業し、高級時計・ブランドファッション・百貨店などの事業を展開する迪生創建グループに売却された後、LOFTは2011年6月30日の金鐘西武の閉店まで多くの香港市民に親しまれた。
MOKOに開設されるLOFT香港は、5つのカテゴリーに注力する。健康・美容分野で、日本の人気スキンケアブランドや男性用ヘアケア、生活雑貨として食卓を彩る食器、アロマ、線香のほか、京都抹茶、クラフトビール、地方限定スナックや調味料などの日本の食品、ノート、デザイン文房具、ステッカーなどの文具・紙製品、人気IPグッズ、ブラインドボックス玩具、日本デザインのアクセサリーなどの季節ギフトを展開する。これらは「ただの生活必需品」というよりは、香港人の忙しい日常に「驚きと質感」をもたらすアイテム群として展開するという。
YAICHIグループ創業者兼会長の羅盛昌(Elmas Lou)さんは 「LOFTの香港再上陸は、単なる新店開業ではなく、香港との再会。多くの香港人にとってLOFTは大切な集合的記憶として生きてきた。今回の復帰はその記憶を喜びに変える瞬間であり、ブランド伝承への敬意でもある」と話す。
LOFTの水野貴思常務は「YAICHIとの協業により、香港の消費者にLOFTならではのユニークな商品と楽しい購買体験を提供できることをうれしく思う」とコメントを寄せる。