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香港のA-1ベーカリーが新業態「Bakery+」 温かいままで提供

食べ応えのあるピザにも日本食材を使う

食べ応えのあるピザにも日本食材を使う

 香港で日系のベーカリー店として存在感を放つ「A-1 Bakery Group」が10月3日、新しいコンセプトを掲げた「Bakery+」(Shop Unit LG1-51, Level LG1, Festival Walk, Kowloon Tong)を九龍塘駅直結のショッピングモール「又一城(フェスティバルウォーク)」にオープンした。ベーカリー店の枠を超えた「都会のスローライフ」スタイルを提案するブランドとして運営する。

5種類のスープを取り揃え、スタッフがその場でカップに注いで提供する

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 店舗デザインは、日系ミニマリズムを基調に、暖木色のインテリアと柔らかな曲線を取り入れた。店内にはカウンターの立食式のイートインスペースも用意。壁紙には日本環境協会認証の再生素材を使い、インテリアも環境配慮型にした。都市の喧騒(けんそう)の中で「静」を感じられる空間を目指して設計したという。「A-1 Bakery」は現在香港内に126店舗を構えるが、今回の「Bakery+」も隣には従来の「A-1 Bakery」を併設し、裏のパンの焼成やキッチンなどを共通して使うことで効率化も図った。

 今回のオープン当たり、楊井祐樹COOは「香港の小売市場は現在、決して良い状況とは言えない。しかし、挑戦を止めるのではなく、ベーカリーでてきてないことをやりたかった」と話す。「これまで課題の一つだった『常に温かい商品を提供する』という点に取り組み、さらにAIを活用して市場にないニーズを分析した」と出店の背景を話す。店内には冷蔵庫ではなく、スープやピザ、パスタなどをテイクアウトで即取り出すことができる保温器も用意した。

 メインに据えたスープは5種類を用意した。ベーカリーが本業であることから、メニュー開発に当たっては「パンにあうもの」という考えが根底にあり、温かいスープの提供につながったという。店頭に設置した大きなスープ鍋からスタッフが一杯ずつスープをよそい、米粉パンとともに提供する。スープを購入すれば、米粉のパンは無料でついてくるセットでの提供とした。米粉のパンもオリーブオイルを使うものと、北海道ガーリックと日本産米粉を使うものがありスープにあわせて提供する。

 スープの開発に当たっては、「コストを意識しすぎると具材が減ったり、味わいが落ちる」と楊井さん。「ゴロゴロ感」も大事にしながら、一種類ずつこだわったという。日本産の豆乳と白ごま、西京白みそを合わせた「日本胡麻(ごま)豆乳スープ」、3種のきのこと白みそを使った「きのこ白みそクリームスープ」、塩こうじとハトムギを加えた「塩こうじミネストローネ」、北海道産コーンを使った「北海道とうもろこしスープ」(以上38香港ドル)のほか、香港人に人気のロブスターのうまみを凝縮した「和風濃厚ビスク」(42香港ドル)など、どれも「和風」を意識したもの。例えばコーンスープでも北海道産にこだわるだけでなく、粒粒のコーンに加え、ヤングコーンも投入するなどして、「食感にもこだわった」という。

 もう一つの軸となるピザは米粉を使い、「外はカリッと、中はもちもちとした食感」を特徴とする。従来の小麦粉ベースよりも軽やかで、健康志向の顧客にも支持される商品を目指した。12センチ程度の各ピザには最低1種類以上の日本食材を使うことで、「和の風味」を重ねている。

 福岡産明太子ソースとプリプリのエビをトッピングした「福岡明太子エビ米粉ピザ」、西京みそと炭火焼チキンを組み合わせた「みそソース炭焼チキン米粉ピザ」、北海道産チーズとユズ蜂蜜を合わせた「クワトロフォルマッジユズハニー米粉ピザ」、照り焼きチキンと卵サラダを組み合わせた「照り焼きチキンたまごサラダ米粉ピザ」、帆立とスモークサーモンを載せた「ホタテサーモンマルゲリータ米粉ピザ」(以上68香港ドル)の5種類でスタート。いずれも「即場加熱サービス」により、焼きたての状態で提供する。

 ほかにも、店内に設置した保温器にはボロネーゼやカルボナーラ(以上48香港ドル)やラザニア(52香港ドル)なども並べる。

 ドリンクは、東京発のスペシャルティコーヒー「猿田彦珈琲(コーヒー)」の豆を使い、アメリカーノやラテを提供。さらに北海道産黒豆やトウモロコシを使ったお茶も導入するなど、ドリンクにも日本を意識した。

 楊井さんは、「ベーカリーもまだ増やしていきたいし、来年はこの『Bakery+』のブランドを5店ぐらいはオープンしていきたい」と意気込む。

 営業時間は7時30分~21時30分。

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